第1章

□第7話 救出!?海賊兄貴
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〜あらすじ〜

 家に迷い込んだオウムの飼い主『長曾我部 元親』を探して遠出した涼華御一行。

 しかし彼は不審者として連行済み…しかも調査中の折、不審者の前科がある前田慶次が同じく警察に連れていかれてしまった。

 一方、秋真の元には伊達政宗・片倉小十郎が現れ、なんやかんやで決闘するはめに……。

 彼女達はこの危機(というより面倒事)を無事乗り越えられるのだろうか?






「慶次君まで連れてかれるなんて…。」

 洋服を着せ、武器を持たせないなら誰にも彼が噂の不審者だとは分からないと踏んでいたが……油断していた。


「長曾我部さんだけじゃなくて彼も助けないと――」

「涼華、我は喉が乾いた。」

「……何で毛利さんはそこまでマイペースなんですか。しかもさっきコーヒー買いましたよね!?」


 慌てている私とは対象的に、彼は涼しい顔で言った。


「別に検非違使に捕らえられたからといって、何か危険が及ぶわけではないのだろう?慌てることもあるまい。」


 …まるっきりの正論だけど、やっぱり『警察』と聞くと無意識に慌てたくなりますよ。


「それに…」

「…?」

「数日前に『不審者』同然だった慶次君が連れてかれるなら、毛利さんも危ないかも……。」

「……………我の何処が不審なのだ。」

「服装に決まってますから!!それに好き勝手暴れてたんですよね!?」



 そこでふと考える。



「そういえば、長曾我部さんはどういった格好をされてるんですか?」

 慶次君にしろ毛利さんにしろ、ちょっと変わった格好だったし、その人もそうなんだろう。




「上半身は何も着てないようなものだったな。」




「……………へ?」

 思わず聞き返してしまった。

「紫色の上着を肩に掛けてはいたが、それだけだ。後は何も身に纏ってはいなかった。」

「…えー…と、それっていつもその格好……なんですか?」

「あぁ。」

 私は思った。



 ……それ、不審者と呼ばれても仕方ないよね!?

 長曾我部さんには悪いけど…寧ろ露出魔扱いされてもおかしくないよ…。


 何だか先が思いやられて、一つ溜め息をついた。
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