novel
□勉強会 赤リョ
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「あーもう無理!!意味わかんねぇ。
俺の人生の中でこんなん出来なくても問題ねーだろ。
日本から出なきゃいいんじゃん。」
赤也はノートが広げられている机にだーっと腕を伸ばし、倒れ込んだ。
今日は雨だったので赤也の家でリョーマと2人で遊ぶ予定だったのだが、
明日までに提出しなければならない英語の宿題を思い出したのだ。
「ほら、まだ全然終わってない。
起きなよ。
それにしてもこんな簡単な課題やってて、数分でギブアップって…。
赤也さんほんと英語壊滅的だね。」
だるそうに机になつく赤也の目の前で頬杖をついていたリョーマは、
赤也の下敷きになっていた問題集とノートを引っ張り出すとため息をついた。
「うるせー。
俺はお前と違って生粋の日本人なんだよ。」
「俺だってちゃんと100%日本人なんだけど?」
「んな英語ペラペラな奴を俺は日本人と認めない。
日本人なら英語やる前にもっと国語やるべきだろ!!」
がばっと机から顔を上げ、赤也は続ける。
「つうかよー日本に居りゃ英語なんか使わないで生きてけんだろ。
なんで勉強しなきゃいけないんだろうなぁー。」
「そんなこと言ったってやんなきゃいけないもんはあるんだよ。
これ、明日までに提出なんでしょ。
俺が教えるからさっさと終わらせようよ。」
リョーマは赤也の頭を問題集ではたくと、そう言って説明をし始めた。