裏のお部屋

□浮気したコには…
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夜にも関わらず賑わう歌舞伎町。

とある店に鮮やかな女のような着物を着た男と、ヘッドホンにサングラスと今時風の格好をした男が二人。



「晋助、いいのでござるか…?」


「あぁ、かまやしねーよ。さっさと行くぞ。」




二人は店内に足を進める。

店の看板には有名高級ホテルの名。



「…嘘だろ…晋助…。」

そして、その様子を見ていた者が一人…





























「フゥ…。」




一人煙を燻らせる高杉。
その顔は微かに満足気に見える。


今日はやっと会えるのだ。
銀色の愛しい侍に。

高杉は会うのを楽しみにしていた。
待ちきれないように煙管を持つ手が落ち着かない。

「……遅ェな。」


約束の時間からは既にニ時間は経っている。

時間にルーズな人間ではあるが、ここまで遅れることはそうそうにない。

何かあったのではないかと、腰を上げると襖が開いた。


「よ、晋ちゃん。久しぶり。」


「!銀時…っ。遅かったじゃねェか。」

やっと現れた恋人に、高杉は小さく微笑む。


抱きつこうと近づくと腕を強く掴まれた。




「悪い悪い。お前にプレゼントを買ってたんだ。
…おいたのお返ししないとな?」


「あ?なに…っ!?」



押し倒され、腕を手錠で拘束される。


「何の…真似だ銀時。」



「それはこっちのセリフだコノヤロー。
銀さんがいない間に浮気たぁやってくれるな晋ちゃん?」


「浮気…?」



「グラサンの兄ちゃんと高級ホテルに入ってくの銀さん見てたんだよねー。」

「なっ…お前…見て…?」


「どうだったよ?高級ホテルのベッドと兄ちゃんの身体は?」


ぐっ…


「うあっ!?」

高杉の身体がびくりとはねる。
銀時が高杉の股間を指で押したのだ。


「よっぽど欲求不満だったんだな?
さぁ…お仕置きの時間だ。」




高杉は心臓が高く跳ねるのが聞こえた。




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