銀高シリーズ集

□コタツがお気に入りのようです
1ページ/1ページ





「猫はこたつで丸くなる………か。」




気温も下がり、こたつを出したのが始まりだった。

こたつの温かさに感動したらしい晋ちゃんはこたつから出てこない。





「こたつで寝ないの。風邪ひくでしょーが。」




「俺ァただ丸くなるだけだ。」




「意味不明の馬鹿発言してないで出てきなさい!あんたって子はもぉーっ!!!!」







あれ、俺お母さん?



こたつに潜りこんだ晋ちゃん。
尻尾だけ外に出てる。






「大串君見てみ?
外走り回ってるよ。」








隣の家の犬(といっても犬の耳と尻尾が生えた人間?)の土方は同じ家の沖田を追いかけ回してる。




「総悟ォォォォ!!!!!!
テメェ待てコラァァァァァ!!!」




「マヨネーズ臭いんで近寄らないでくだせェ。」







不機嫌そうに鼻を鳴らしてその様子を一瞥する晋ちゃん。







「あいつは犬だろ。
吠え癖酷くて寝れやしねェ。」






「だからこたつで寝ないの。ほら、あいつらと遊んでこい。」







ぐいーっ。

晋ちゃんの腕を掴み、強制的に引っ張りだす。









「や゙ーっ!!」







「なんて声出してんの。
嫌じゃないのー。」





ずるずると晋助発掘。



ぶるりと身体を震わせて俺を睨む。






「寒ィ。」






「じゃぁ着物の前を閉じなさい。」




…俺はオカンか。



しばらく黙って俺を睨んだ後、腰周りに抱きついてきた。







「晋ちゃん、可愛いけど重いよー。」





立ってるままの姿勢は辛いので、その場に座り込むと胸元に顔をぐりぐり押し付けてきた。





「あったけェ。」







頭を撫でてやると、気持ち良さそうに目を細めて、もっと、とせがんでくる。










「昼飯作りたいんだけど。」







「あと15分。」








珍しく甘えたな晋ちゃんを抱きしめてると寝息が聞こえてきた。











「……………昼飯作れないじゃん。」








ぽかぽかです。






.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ