そううけっ!

□第一章
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ここは全寮制男子校桜ノ宮学園。金持ちが通い、しかもかなりの確率で美形が揃っている。ある層の人間からすれば王道学園、とも呼ばれるかもしれない。




「・・・というわけで、今日から俺が生徒会長だ!この学園がより一層繁栄できるよう、俺も努力する。だからお前らも協力頼むぞ!」


その瞬間、黄色い歓声が沸き起こる。
何度も言うが、ここは男子校。男の花園である。
そんな黄色い歓声の中で、今年生徒会長に就任した男はそれに酔いしれていた。


「ああ・・・・まじで気持ちいいな、この注目される感覚が・・・」



生徒会長・一ノ瀬蜜(いちのせみつ)は、目立ちたがり屋であった。










最初は飽き飽きした。周りより人目を引くルックスで、男前だということは姉や友人たちに言われ続けていたが、本人としては全く自覚がなかった。

俺は俺だし・・・残念ながら生まれてこの方この顔で通してきたのだ。かっこいいとか言われても知らないもんは知らない。
けれど・・この学園に来てから蜜の運命は変わった。


「あ?」


まとわりついてくる親衛隊に睨みをきかせてもワーだのキャーだの悲鳴が聞こえる。蜜はこの学園・・・ゲイだのバイだのがわんさかいるこの学園の雰囲気に次第にあてられていき、気付けばクラスの推薦で生徒会長に推薦された挙句、見事当選してしまったのだ。


当選した以上は、しっかりと役目を果たさねばならないと考える蜜は、今日も生徒のデータ集めにあくせくしていた。


生徒のデータ集めとは、蜜が考えだした政策である。まぁ、生徒会の極秘事項であることは言うまでもないが。

あ、一応言っておくが、これは執務であり、犯罪ではない。念のため、ね。



「あー?転校生ぇ・・・?」



季節外れの転校生がやってくるとは・・・蜜はデータの写真をぼんやりと眺めていた。
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