そううけっ!
□第二章
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転入生・・・・名前なんだったっけな・・・・
「あんたが生徒会長?」
「あ?そーだけど」
「よろしく、俺九藤幹也(くどうみきや)。あんた綺麗な顔してんね」
お、なんか友好的な奴じゃん!
やっぱ爽やかスポーツマンという俺の読みは当たってたんだな。
こう・・恋愛的な意味でなく友好的に来る奴は久しぶりだよな・・・
あ、女の子なら全然大丈夫なんだけど。もちろん。つか歓迎するよいつでも。
ま、こんな環境だったらそんな事態はありえないけど。
あれ、なんか悲しくなってきた・・・
九藤が笑顔で握手を求めてきたので握手をしようとしたら・・・
「よろしくな、くど「カツカレー食べちゃお!」うおおおおいいなにしてんだ七海!!」
あっぶねー・・・
俺は九藤の方に向き直ろうとした瞬間・・・
七海が俺のカツカレーを食べようとしているのが見えて、急いでそれを阻止した。
「ちぇ・・みっちゃんのケチ」
「・・・・」
そうやって口をとがらせる天使。
くそ・・・可愛いじゃんかよ・・!
こんな時にそんな保護者のようなことを思ってしまう俺は案外精神年齢が老けているのかもしれない。
けど俺だってカツカレーを世界で一番愛してるから、そう簡単にあげられはしない。
「後でなんか菓子おごってやるから、機嫌直せ」
「うわーい!!みっちゃん大好き!!」
「お・・・わっ!」
なんでこいつはいつもこうなんだ!
男にそう簡単に抱き着いちゃいけません!
お前は可愛いんだから男が勘違いするだろ!
なんて言ったら母親みたいでダサいから・・言うのはやめておいた。
side:七海
はー・・・危なかった。
転入生君、そう簡単にみっちゃんはあげないからね。
というか、あげる気なんて毛頭ないし。
みっちゃんは鈍感だから、この転入生の本心が分かっちゃいないんだ。
なんかこいつは俺と同じニオイがするんだ。
ま、それだけで虫唾が走るんだけど。
おっと、今のはナシね。一応俺のキャラじゃないし。
とはいえ・・・要注意、かな。
でもカツカレー・・・食べたかったなー
間接チューできたかもなのに。
ま、いっか。いつかホントのちゅーをすれば、ね。