そううけっ!

□第六章
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姉からの電話に俺は皆に謝りを入れてから帰寮したのち、すぐに帰宅した。
皆はかなり残念そうにしていたのだが、俺の表情を見てあまりに必死さに帰宅を許してくれたのだ。
基本的に外泊はあまり認められていないが、今回は生徒会特権をふんだんに使わせていただいた。職権乱用?ハッ、なんとでもいいやがれ。今回ばかりはマジで一刻も早く帰りたかったのだ。そう、一分一秒でも惜しい。早く、わが家へ帰って確認しなければならないことがあるから。







「ただいま…」
「あら、早かったじゃないの、愚弟よ」
「…相変わらずだな姉貴は」


玄関を開けてしばらく歩くと俺の自宅の扉に着く。俺の家は自慢じゃないけど結構でかい。幼い頃はこれが普通だと思ってたから学校に通うようになってからは、いろいろカルチャーショックを受けたものだ。

そして家のリビングのドアを開けると、短パンTシャツであぐらをかいてソファでポテチをつまむ女がいた。そう、俺の姉、一ノ瀬華(はな)である。
華、という名前に似つかわしい可愛らしい容姿は、百人中百人が可愛いというだろう。俺も身内を褒めるのは照れくさいのだが、正直姉ほど可愛い人はあまり見たことがない。
だがその可憐な容姿のくせに、中身はかなりアレだった。彼氏などはできるようだが、中身が如何せんおっさんじみている…いや、むしろおっさんすぎるので、残念過ぎるのだ。
姉自身、自分の容姿が他人にどう見られているか、自分のアピールポイントは分かっているらしく、使えるところでは存分に活用しているらしい。どういう感じで活用しているかは聞いたことがない。聞きたくもねぇ。


「なに、蜜、あんたあたしに言いたいことでもあるわけ」
「ねぇよ」
「そう、ならいいけど」



誰があんたに刃向うかよ。
俺は姉貴にビビってるわけじゃない。そうじゃなくてだな、こいつに逆らったらマジで面倒なことになるんだよ…うん。

てか俺が何のためにここに来たのか、を言わねば。そもそもこの姉貴の情報がなければ今頃俺はベッドで横になって寝れただろうに。
俺は本題を目の前の残念な女に突き付けた。


「で…」
「ああ、昴君ね。いるわよ、あんたの部屋に」
「あっそ………はぁああ!?」



それを早くいいやがれ!!

姉貴は若干にやにやしつつ、俺に衝撃的な最悪の事実を発表しやがったのだった。
俺の部屋にあいつが?冗談じゃない。


ドタドタと俺は階段を駆け上り、2階の自室に駆け込んだ。
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