短編

□ツナ誕!! 炎ツナ+雲雀
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「………え?ツナ君、今日誕生日なの?」

「そうだよ」

「………………」



だったら早く言ってくれればいいのに………



今日は10月14日で綱吉の誕生日である。
綱吉と炎真は、応接室で紅茶を飲んでいた。



「何?君知らなかったの?」

「……………はい」

「あれ?教えてなかったっけ?」



しまった、というような顔をして綱吉は炎真を見る。



「君、愛が足りないんじゃない?僕は綱吉の誕生日なんて、この世に生まれでたときから知ってたよ」

「…………………………………」

「ちょっ、炎真怖い怖い!!無言やめて!!雲雀さんも変なこと言わないでください!!」

「事実じゃない」

「違います!!」



かちゃり、と炎真は紅茶の入ったカップを置くと曇天のように暗い表情をした。



「炎真?」

「……………………うせ」

「え?」

「どうせ僕は新キャラだよ。どうせ付き合い浅いよ」



隣に置いてあった自分のリュックを肩にかけると席をたとうとした。



「炎真!!?やだ!!帰んないで!!」

「じゃあね。古里炎真」

「さよなら」

「やだやだやだ!!帰んないで炎真!!雲雀さんもじゃあねなんて言わないでください!!」

「……………………離して」

「だって帰っちゃうんでしょ!?俺そんなのやだ!!炎真と一緒に帰りたいの!!」

「………………………ツナ君」



もう一度「離して」と言おうと炎真が綱吉を見ると、うるうると子猫のように瞳を潤わせて自分を見ていた。



「……………プレゼント」

「え?」

「プレゼント買いにいくだけだよ」



ため息をつきながら、綱吉の頭をくしゃ、と撫でてやる。



「ホント?」

「うん」

「綱吉、気を付けて帰るんだよ」

「はい!!行こう炎真!!」

「うん」



してやったりな顔で炎真は雲雀を振り返ったのであった。




























後日、綱吉と炎真は綱吉の誕生日プレゼントを買うために出掛けることにしていた。
待ち合わせの時間に来た綱吉を見て、炎真は綱吉の身に付けているものに目がいった。



「ツナ君。そんなチョーカー持ってたっけ?」



綱吉の首もとは小さなライオンが型どられたシルバーのトップで飾られていた。



「?……ああ、獄寺君がくれたんだ。似合う?」
「ふぅん……その携帯のストラップは?」

「山本だよ」

「じゃあ、そのジャケット」

「骸」



骸の場合は指輪もあったいが、それは言わない綱吉の優しさ。



「そのレザーのブレスレットは?」

「雲雀さんだよ。センス良いよねー雲雀さん」

「…………………」



嬉しそうに言う綱吉を炎真は不機嫌そうに見た。



「炎真?」

「ツナ君の誕生日プレゼント決めた」

「え?」

「指輪にする。行こうツナ君」

「え?え?ちょっ、炎真!!?」



炎真は綱吉の手を引っ張って歩き出す。



「ペアリングにしようか」

「うん!!……て、指輪なんて高いしいいよ!!」

「まだ本物は無理だけど、絶対渡すから」



ツナ君は絶対誰にも渡さない。
というか、ツナ君無意識なのかな。
雲雀さんは抜け目ないし……



「僕ツナ君の傍離れたりしないからね。ずっと一緒だよツナ君」

「炎真!?いきなり何言ってんの!?」

「僕は本気だよツナ君」

「うわーっ!!恥ずかしいからもう言わないでよっ///」



ツナ君にまとわりつく奴……
今度から潰す………
炎真が苦労していることも知らない綱吉は、頬を染めながら炎真との未来を想像していた。


























→あとがき&おまけ
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