短編
□君から、僕から 雲ツナ
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「あのっ、雲雀さん!」
「?………何?」
ここは風紀委員会(雲雀恭弥)が使用している応接室である。
最近になって、晴れて恋人同士になった綱吉と雲雀。
綱吉は放課後になると、必ず応接室に来ていた。
「お伺いしたいことがございましてですね………」
「何?いきなり改まって」
「………えっと、いきなりというのは重々承知なんですが………」
綱吉は指先を気まずそうに遊ばせながら、頭の中で「言うんだ綱吉!!」と、自分を奮いたたせた。
「………あの、その」
「早く言わないと咬み殺すよ」
「ぎゃぁあぁああ!?わかりましたから、トンファーしまってくださいぃいいぃぃっ」
渋々トンファーをしまう雲雀。今まで目を通していた書類を手近なテーブルに置くと、改めて綱吉の方に向き直す。
「で?何なの?」
「えっと………雲雀さんは………」
質問はシンプル且つ下らないものだった。
「俺のこと、好きですか?」