万太郎「巻きますか、巻きませんか?」
□カラクリ超人!?薔薇乙女ここに見参!
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ケビンの体が黄金色に強く輝きだす。
ついに、イリューヒンの腕が、破壊されてしまった。
「うひゃぁ! イ、イリュ―ヒンの腕がぁ〜」
決勝進出を決めていた万太郎も、これには顔を逸らしてしまう。
「何ということだ〜〜! イリュ―ヒンの腕が、オラップに耐えられずにもげてしまった〜!」
「ウギャアアァアア!!」
カンカンカーン!!
「ここでゴングが鳴る! ケビンマスク、ロシア代表イリューヒンを打ち破り、 決勝進出〜!」
観客、実況の騒然とした中、ケビンは高らかに腕を上げ、勝利宣言をした。
「ロシア人サポーターの消沈ぶりとは裏腹に、イギリス人サポーターは大歓声をあげて…」
「あ、リングを見てください! ケビンがイリューヒンを担いでいます!」
確かにケビンは、イリューヒンを肩に担いで、遥か下の観客達を見下ろしていた。
「本当です。真剣勝負をしたライバルへの情けなのでしょうか?」
「ケビン。万太郎に凍てつく恐怖を与えてやれ」
「ふん、救助の担架なんざいらねぇ。俺が下に落としてやる!」
ケビンは、意識定かでないイリューヒンを遥か上空のリングから投げ落とした。
「あ〜〜っと! ケビン、天高いリングの上からイリュ―ヒンを叩き落した!!」
「う、イリューヒン!!」