おはなし

□思春期ボーイ
1ページ/1ページ



ああ、きょうも、暑い。溶けてしまいそうな、真夏日。でも昨日よりはマシだと思うのは、制服が半袖だからだろう。
衣替えの時期。今日から一斉に夏服になり、真っ白なシャツがまぶしい。

まぶしすぎて、俺は、色々、やばい。




袖から覗く細くも太くもない二の腕に、暑苦しいのだろう、ふたつ目のボタンまで外したシャツ(せめてリボンくらいはつけろ!)に、膝より少し上のスカート(他の女よりは、長め)。
そして、きらっきらの笑顔をクラス中にふりまいてやがんだ俺の彼女は。俺はもう気が気じゃねえ、って!スカート掴んでぱたぱた扇ぐのは、ちょ、やめろよ!み、見え…!

「おーい、パンツ見えそうだぞ!」

10代目の隣に座る山本、野球バカが笑いながら言うと、顔を真っ赤にしてバカ!と叫ぶ。ああ、そんなお前もかわいいんだけど。とりあえず山本、後で果たす。かわいいのなー、て、爽やかに笑ってんじゃねー。

「な、獄寺。お前なんか顔赤くねえ?」

「はっ?!」

なに言いだすんだこいつ、いや、多分、赤いんだろうけど!色々やばいんだこっちは。大体お前が変なことあいつに言うから。
は、?ぱ、パンツ見えたのかっ、て?!な、なな、なんなんだコイツー!

「なあ、何色?」

「知るかこのヤローー!!果たす!」

「ご、獄寺くん?!」


がたん、と椅子から立ち上がってダイナマイトを取り出すと、10代目に必死に止められた(だって10代目、山本が!)。

野球バカはと言うと、おもしれーなー!なんて笑ってやがるんだ。
とりあえず、山本のセクハラをやめさせないと、俺と彼女に平穏は訪れない。






(えーと、水色だろ!)
(?!は、てめ、果てろ!!!)

見えてんじゃねーか!!






**

山本は初々しい彼氏彼女をからかいたい年頃なんです。笑

もどる



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ