おはなし

□彼の君
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また今日も君を見かけてしまった
楽しそうな顔しちゃってさ、隣にいるのは僕じゃないのに。こんなに天気がいい日なのに僕の心は君と違って曇ってばかりいるんだよ、絶対に晴れることはないんだ。ねえ、知ってた?
こんなに遠くからでも君を見つけられるのは、僕だけだよ。分かってる?僕がどれだけ君のことを見つめていたのか
自分でも、気付かなかったんだけどね、僕は君のことを暇があれば見ていたみたい。今、やっと分かったんだ。君と離れてからも、君と関係がなくなってからも、こんなに君のことが気になって君を探してしまうなんて可笑しいことだよね。でも、探してしまうんだ。どうしてだろう?君ならこの理由が分かるのかな…

君が誰かの隣であの幸せそうな笑顔を浮かべてるのがどうしようもなく悔しいんだ。どうして僕じゃないんだろう。どうして君は笑うのだろう。ねえ、僕はつまらない男だった?

君は、すてきな女の子だよ
僕が言うんだから正しいことだって分かるよね?君は理解力のある子だから。僕より、ずっとそうなんだろうね。きっと
僕は、分からないことばかりだな。こんなに心臓が痛くて、体が震えるほどに、なんて言えばいいんだろう。悔しいとか、憎いとか、そんな言葉じゃ言い表せない気持ちが渦巻いてる。この気持ちを、なんて言えばいいのかな

君なら教えてくれる?
この、訳もなく溢れてくる涙の理由を
ねえ、分かってるんでしょ?
教えてよ




かわりに僕も、君がすきだってこと、教えてあげるから

ねえ、本当なんだよ




そばにいてよ。





*

ヒバリンを泣かせたかったのです^^

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