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□sorrido
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「ぼくがまもってあげる」
  ―――ありがとう、

「私は君の赤い瞳が好きだからね!」
  ―――うれしい、

「あなたのお兄さん、殺されるんですってね」
  ―――、……





Sorrido

漆黒に透ける






僕はいつだって、自分が嫌いだった。
兄さんを痛めつける輩も、
重労働する理由も、微笑む理由も
あまつさえ、苦しい表情で僕を包む理由すらわかっていた。

でも、僕は。
嫌いな自分を罵ることも、
重労働を止めることも、微笑む兄さんを見ていて苦しいことも、
苦しめていながら我慢する兄さんに怒ることすらできなかった。

怖かったわけじゃない。
ただ、僕が僕を罵れば兄さんは悲しむし、
がんばってくれる兄さんを止めることも、真心を向けてくれる笑顔も、
苦悶する兄さんにかける言葉を自分が持たないこともわかっていたから。

敢えて怖かったと形容するのなら、

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