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□ひとつだけ願うのなら
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七夕。
それは、天の恋人が一年に一度の逢瀬をする日。
それを祝い、何故かお願い事までするのがこの世界のおもしろい習慣。
ここも例外なくそうだった。
ひとつだけ願うのなら
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Oggi inondi con un sorriso
七夕前日。
「はーいみんな、短冊はもらったかな?」
そう、笑顔で語りかけるのはジャック先生。
この育成所で、生徒に色々なことをしてくれる先生だ。
そのジャック先生が言う短冊を、今配っているのがシャロン先生。
ジャック先生とは反対で、やさしいのだが悪さが過ぎると鬼のように怖い。
…短冊が、最後のエリオットへと手渡される。
「じゃあ書くものを持って。
お空のおりひめさまとひこぼしさまに、お願い事を書くんだよ」
はーい、と響く声。
それを皮切りに、こども達は分散した。
「ねえアリス、
アリスは何をお願いするの?」
「わたしは‘たべものがたくさんたべれますように’にする!」
「あはは、アリスらしいね」
「エリオットくん…
なにをかいた…?」
「…‘だいじなものをまもれるようになりたい’」
「ふふ…
すてき…だね」
「………」
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