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□無色透明
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「ねえ、知ってます?」
「…なにを?」
「紅瞳はネ、血液が透けてるんですヨ」

つまり無色透明なわけですよねー、と言えば
知っているのだろう、うん、と小さく声がする。

「金瞳もあまり混ざりのない色ですし
フィルターのかかってない綺麗な色だと思いまして」
「………なにそれ」

変な解釈だね、と
ワタシの腕の中で彼はクスクスと笑う。

「いいじゃないですカー
好きな人にくらい惚けたって」
「もう…
大体、あなただって紅瞳じゃない…」

同じだよ、と言って手を伸ばしてきて。
ワタシはその手に手を重ねた。




(生まれたときから持ってるエンゲージリングですネェ?)
(…恥ずかしいよ、そのセリフ…)
(でも、そう思えば右目を好きになれそう)







2009.08.18
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