色々その他ごっちゃまぜ

□さーん 番外編
1ページ/1ページ




人が溢れる道の中を俺はトボトボと歩いていた。



俺が家を追いだ…げふんげふん出たのが一週間前、



ザバン市に着いたのが数時間前、



そして、



迷子、じゃなくて道を彷徨って二時間ちょいぐらい…



……ちょ、今だに道を訊けない俺って何なんだよ(涙)



はぁ、ザバン市まで山賊さん達が着いてきてくれて迷わずに来れたのによぉ……



どうして、どうして俺は山賊さん達の道案内を断っちまったんだぁぁああ!!



そしたら俺は迷子にならなかったのにさぁああ!!



いや、別に俺は迷子じゃねぇけどな!!!←



じゃないけど、ないけど案内断っちまった俺の馬鹿ヤロー!!!



俺は立ち止まって空を仰ぐと頭をワシャワシャと掻き回した。



通行者はそんな俺を邪魔そうに見ながら避けていく。



ホントに俺の馬鹿ッ!!



何で地図読めないんだよッ!!



俺が地図読めたら道を訊く必要ねぇのに…!!



てか、記号がどういうのか分かんねぇから読めねぇんだよ!!!



何で地図って記号ばっかなんだよッ!!!



…もういい。



俺は自分で頑張って地図解読してやるし!!!



試験に間に合わなくても俺のせいじゃねぇし!!!(涙)←



俺は変な決心を決めると、袖にいれていた白黒の地図を広げて歩き出した。











……うん、やっぱ分かんねぇぇええ!



何だよこの記号!!



何でこんなに密集して色んな記号があるんだよ!!!



意味分かんねぇよ!!



てかこの丸の中がバツになってる記号って何だよ!!!←



俺はやけになりながら地図を見て道を歩いていった。



えっと、たぶんここがツバシ町2-5-10で、ライさんからのメモには近くにでっけぇビルがあるらしくて…



Σてか、そういやここどこだ?!←



ちょ、俺って自分の場所も知んねぇのって問題外じゃね?!!!



マジやべぇじゃんか俺!!!



俺の周りで目印になるようなモンとか分かんねぇよ!!!



てか、見つかんなかったら俺どうしよッ!!マジでどうしよぉ!!!(涙)



俺は焦ってキョロキョロと見渡した。



うっわ、ホントどうしよ、俺今メッチャ泣きたい…



ってあぁ゛、なぜかマジで目から汗がチョロリしてきたぁああ!!!(泣)



なぜだぁぁああ、助けてよ珠香さんんん!!



Σって、珠香さんは駄目だった!



珠香さんは正真正銘の方向音痴だったんだったけな…orz



もう、珠香さんってば役立たず!!!



いや、ウソです。めちゃくちゃ役に立ちます。立ちまくります。



てか、今なら迷子の気持ち分かる、分かりすぎる!!



迷子ぐらいで泣くなよって思ってたけど、こんなに不安になんだなッ…!!



ってべ、別に俺は迷子何かじゃねぇんだかんな!!



ただ地図嫁ねぇだけだしッ!!!←



俺は誰に弁解する訳でもなく弁解していたらいつの間にか緩んでいた涙腺は普通にもどっていた。



「…あっ病院発見!!!よっしゃぁ、これで場所が分かる!!」



俺は急いで目を地図に戻して記号を探しながらとりあえず病院に向かって足を運んだ。



どこだ?!どこに病院の記号はあるんだ?!!



Σって、ぁぁああああ!!!



そういや俺って病院の記号とかどれか分かんねぇじゃんかぁぁあああ!!!



ホント俺のばk「ブッ」



「おっと…」



俺は地図と格闘しながら歩いていたため前を見ていなかった。



俺は慌てて地図から顔を上げてぶつかってしまった相手にすかさず謝ろうと口を開いた。



「あッすみま、せ……んてどこの人?!Σ」



俺はついポロリと思った事を口に出してしまった。



「ああ゛?!」



「あ、いや違うんデス!とてもステキデスネその格好!!(汗)」



俺は慌てて片言になりながらもフォローした。



でも、見たら絶対そう思うだろ?!!



だって頭に、いや、全体的にスフィンクスっぽいんだよ!!!



スフィンクスっぽい格好するってどこのエジプトオタクだよ!!



てか、まさかのスフィンクスか?スフィンクス本人なのか?!←



「…オレをジッとみて何かあんのか?」



「いや〜、ちょっとどこのエジプトオタクだよっとおも…ってませんよ!!」



俺はあわあわと言った事を否定したが何故だか探る様な視線を向けられた。



それで俺は何だか気まずくなって逃げるように少し俯いた。



ちょ、どんだけ口滑らせればいいんだよ俺!!



このうっかりさんめ☆←



…ごめんなさい、調子のりました(土下座)



だから石投げないでねぇええ!!(涙)



てか、俺めっちゃ混乱してね?!してるくね?!!



でも絶対スフィンクスな人の所為だよ!!!



これ絶対スフィンクスな人の所(ry



確実にスフィンクスなひ(ry←



って、何回繰り返したら良いんだよ俺!!!



とりあえず、とりあえず気持ちを落ち着かせようか俺!!!



という事で、深呼吸!!深呼吸をしよう!!



ヒッヒッフー、ヒッヒッフー…



Σって、ラマーズ法じゃん!!



……はぁ、ありきたり過ぎて笑えねぇ…



しかも自分でボケて自分でツッコんでんのがさらに笑えねぇよ…



Σてか、俺ってこんな事してる場合じゃねぇじゃんか!!!(汗)



俺は目的地を探していた事を思い出して慌てて顔を上げて口を開いた。



相手は、今だに怪訝そうに俺を見ながら考え込んでいた。



「あ、あの!本当にぶつかってしまって申し訳ありませんでした!!俺は先を急いでる(?)のでこれで失礼します!本当にすみませんでした!」



俺は一度深く頭を下げた。



…本気っぽい謝罪ってこんな感じで良いよな?良いんだよな?



別に違っても気にしねぇけどな!!!←



俺はそう思い、開いていた地図に目を落としながら予定通り病院に向かおうとした。



「…おい」



ガシ



「ほわっほいッ!!」



急にスフィンクs(ryに腕を掴まれた俺は肩を跳ねらせて変な声が出た。



…ちょ、何あの俺の声。



何あれ恥ずッ!!///



てか、俺のあれはビビりすぎだろ!!



てか、何で俺掴まれたんだ?!!!



え、何で?!!意味分かんねぇ!!!



「あー、急に掴んだのは謝っからそんなにおどおどすんなよ。(苦笑)」



「は、ハイッ!!」



訳が分からず、オロオロとしていた俺は返事をするとピシッと畏まった。



スフィン(ryはその苦笑いを浮かべたまま俺が持っている地図をジッと見ていた。



な、何なんだよ…



なんかオカシイとこでもあんのかよ。



…Σはッ、まさか地図が違うとか?!



いつかの珠香さんみたいに実は地域の地図じゃなくてめっちゃ記号が付いてる世界地図だった、とか?!!



いや、さすがの俺だって地図は間違えてねぇぞ!!しかもこれはライさんが用意してくれたし…



…いやまさか、な?それはないだろ?(汗)



てか、ジッと見てねぇでなんか言えよ!!



そんな俺の悲痛な(?)想いが伝わったのかスフ(ryは少し戸惑いながら口を開いた。



「…あー、なんて言うか…その地図、逆…って言うかこう見た方が良いぜ。」



ス(ryはそう言って俺から地図を取り上げると引っくり返して俺の手に戻した。



戻された地図は色鮮やかで俺が見ていた方に比べて分かりやすく文章も書かれていた。



「…は?!え、ちょ、どう言う、はぁ?!」



「たぶんそれ、オレが知ってる結構マイナーなヤツだな。何でかは知ねーけど裏と表じゃ地図の解読難易度が違うんだよ。ついでに言うと、今向けてる方が裏でとっくに販売停止になってっから今じゃ見かけないヤツだ。」



「ちょ…マジかぁ。マジでかぁぁ…。…やられた、完全にライさんに遊ばれてたって事じゃねぇかよ。通りで分かんねぇと思ったしてか、元から読めねぇのに読めるはずがねぇよ…」orz



てか、そっちが裏って…すっかり表紙だと思ってたよ。 



「…はぁ、まぁ、この事教えてくれてありがとうございますぅ…。じゃぁ、俺は先を急ぎますんで…。」



俺は少し(じゃないけど、)不貞腐れながらs(ryにお礼を言って今度こそ離れようとした。



「おい、ちょっと待てよ。」



俺はまた止められて、何も言わず渋々振り返った。



俺とバッチリ目が合ったs(ryは目を彷徨させながら口を開いた。



「あー、もし、な。もし良かったら、案内、してやろうか…?」



「…は?、はぁあ?!」



俺は耳を疑ってs(ryを二度見した。



s(ryは照れくさそうに頬を掻いている。



「え、急に何で?!!」



「いや、お前さっき地図読めねぇって言っただろ?それにすっげぇ落ち込んでたから放置すんのもなんかなって思ってな。」



「マジか!!やったぁ!!」



案内してくれるヤツげっとだぜぇええッ!!!(歓喜)←



あんたなんか良いヤツだなッ!!



今までs(ryって呼んでてごめんな!!



今度からちゃんとスフィンクスな人って呼ぶから!!←



てか、神様ありがとぉお!!神は俺を見捨てなかったぁぁああ!!!(涙)



今までめっちゃ貶してごめんなぁあ!!



もう、これから一日三回神様にお祈りしちゃうッ!!



しないけどなッ!!(笑)←



俺は友達のように神様に心の中でお礼を言った。



「で、どこに行きたいんだ?」



「…へ?」



「……」



心の中で狂喜乱舞状態の俺は一瞬なに言ってるか理解できなかった。



俺の抜けた返事にスフィンクスな人はジトッと俺を見た。



「…あぁ、行きたいとこね!ツバシ町2-5-10の『めしどころ ごはん』ってとこなんですけど。」



「…そこか、それなら向こうの方だな。」



スフィンクスな人はそう言って行く方向を指差した。



俺はその指の先を見て静かに目を逸らした。



…うん、俺は指差した方向なんて見なかった。



俺が今まで歩いてきた方なんて見なかったんだかんなッ!!



「さて、行くか。って何で目ぇ逸らしてんだ?」



「あ、何でもないです。案内お願いします。」



俺がそう言うと、スフィンクスな人は一言返し、俺を確認するように一瞥して歩いていった。



…案内してもらえんならもう地図なんてイラねぇよな。



あばよ、地図!!こんにちは、スフィンクスな人!!



俺は案内をしてもらう事に安心して道に設置してあるゴミ箱に地図を投げ入れた。



そして少し遠くなったスフィンクスな人の後ろ姿を俺は慌てて追いかけた。



あ、そういや名前聞いてねぇじゃん。



ま、いっか。←



てか、マジで身長たけぇな。



…この後、彼に急用が出来てまた自力で辿り着かなければならなくなる事を俺はまだ知る由もなかった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
みかんさん、とても遅れてすみません!
そしてリクエストありがとうございます!
IFのリクエストでしたが、本編につなげさせてもらいました。
一応、フィンクスのつもりです。
服装は初期のヤツです。
この後にお姉さんに声かけられます。
.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ