未定
□未定00
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ハァハァッハァ
高いビルとビルの路地裏に一つ人影が走り抜ける
未定00つ
「あっちだ!!あっちに奴が行ったぞ!!!」
その人影は大声を聞くとビクッと身体が跳ね、サッサッと周りを見渡した
そして、人影は近くにあった物陰に息を殺して身を隠しす
バタバタバタッ
次々と路地裏に入ってくる厳つい男達は、焦ったように辺りに目を配らせる
リーダー格らしい少し他の者達よりふくよかな男は額に脂汗を滲ませながら口を開いた
「おい!!奴を見失った!!!探せ!!!奴を探しだせ!!!“アレ”を逃すわけにはいかん!!!絶対に奪い取れ!!!!」
男達は、その言葉にハッ!!と大声で返事をした
人影はその声に更に縮こまり、胸元でぎゅっと何かを抱きしめる
そして、それを追っていたのはこの男達だけではなかった
「はて、此処でニオイが止まっているのだが・・・。」
その路地裏と隣接しているビルの上に一人また長身の男がいた
「ふむ、この邪魔な鼠共を“排除”してからの方が探しやすそうだな。」
男はそう呟くとふわっと降下していった
ストッ
「何だァ?この兄ちゃん上から落ちて、いや、降りてき、た・・・ぞ?」
ゴドッ
そう言うや否や男の胸から腹にかけてスッパリと切断した
そう、キレイにぶつ切りに切断した
血は未だに出ない
上体をなくした身体は膝を着き倒れた
そして、緩やかに徐々に鮮やかな赤色が視界に彩られる
グチャッバキャッゴリュッ
男はその上を気に求めず踏み潰して進む
「おい!!蛻衣が、蛻衣が殺られたぞ!!!」
その声で男達は何かを探すのをやめ、仲間を殺した長身の男に攻撃を仕掛けた
しかし、それらは全て容易く避けられ、蛻衣と言う男と同じような道を辿っていく
「煩い鼠だ。まったく、鬱陶しい」
カツン、カツン
男が一歩歩くたびに、赤が生産され、拡がっていく
鉄錆の臭いがむせかえる中で人影は息を殺す、殺し続ける
カツン、ピチャッカツン
男達の断絶魔、倒れる音、人が動く度に撥ねる足元に拡がる血の音、時折漏れて聞こえる気の狂ったような笑い声・・・
色んな騒音が入り混じる中で人影の耳には長身の男の足音が一段と大きく聞こえた
次第に近づいてくる音
人影は震えてきた身体を押さえつけて胸元の“もの”を抱き締めなおす
「や、やめ、しに、死にたくな、・・・」
ビチャッドサッ
辺りは先ほどの光景が嘘のように静まり返った
パチャッ
「チッ、鼠風情が・・・。ニオイが混ざって分からなくなってしまった。探しなおすとしてもこの臭いに酔ってしまい鼻にこびりついてしまったから不可能に近いだろうな」
男は顔を顰める
だが、すぐに口元が歪み、溢れ出すのは笑い
「ククククッ、ハッアハハハハハフハハハハ・・・・」
この路地裏に男の笑い声が響く、響く
「はっ、今はもう無理だな。にしても、彼奴らは何をやっているのだか。“アレ”がそんなにも大事なのなら、大事に鍵を掛けてしまっておけばいいものの。はぁ、まったく面倒な」
男はそう言いながら、とんっと跳ね、空中に留まる
男の周りは元は男と同じ生物だが原形などとどめておらず、全て肉片と血の海に成り下がっていた
男はそれを見て満足そうに薄く笑うとその場から去っていった
暫くして、人影は誰もいない事を確認して走り出す
大事そうに何かを抱えて誰にもしれず当てもなく走り出す
始まりはもうそこに
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雑魚キャラの蛻衣さん
読みはぜいいです
お粗末さまでした
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