ネタ話
□ヘタリア
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見上げれば透けるような青い空。
見下ろせば活気のいい町並み。
「うん、今日もいい日だなぁ!」
私は上機嫌に言いながらその風景を丘の高台から眺めていた。
「国名〜!どこに行ったんだ国名〜!出て来ぉい!」
「あっやっべぇ。上司が来たし仕事はしたくないし…よし、逃ぃげよ。」
「あ、おい!国名!いい加減に仕事しろ…ってお前やめろ!!そんなところに足かけんな!!」
私はそんな上司の言葉を無視して転落防止の為の手すりに足をかけ……飛び下りた。
ザザザザザッ…ストッ
「…なぁんか後ろから野太い悲鳴が聞こえるけど気にしなぁい気にしなぁい。」
私は飛び下りた際についた草や汚れを払う。
そして何事もなかったかのように町へ歩いていった。
少しずれた時間帯のはずなのに町の市場は人で溢れかえっていた。
「フニィ、祖国様。また来たの?」
「フニィ、お店繁盛してるねぇ。さっきまで丘に居たけどあの子が来たから下りてきたんだぁ。」
「あ、祖国様だぁー!!また僕達と遊ぼうよぉ!!」
「あ〜、今は気分じゃないからまた今度ねぇ!」
「お〜い、祖国様〜!よかったらこれ持ってけよぉ!」
「おぉ、リヴィーク!!」
「フニィ、祖国様。さっきまであいつが探してたぜぇ。あいつ、やっとの思いでこの仕事に就いたんだから、仕事ぐらいしてやれよぉ。(笑)」
「うるっさいなぁ(笑)いいのしなくて。あの子はもう少しのぉんびりすればいいだけさぁ。」
私は声をかけられる度に返事を返していった。
「ほんっと、今日もみんな気前がいいねぇ。どっかの誰かとは大違いだなぁ!」
トントン
「ん?」
肩をたたかれて私は振り返った。
「だぁれが大違いだってぇ、祖国?」
後ろに居たのは撒いたはずの上司だった。
顔は息切れしながらも笑っているのに、目が笑っていなかった。
「げ、上司。…いつ来たの?」
「え?いつ来たって?今さっきに決まってるだろ。ほら、仕事しますよ。」
「いぃやぁだぁ〜!私はまだみんなと触れ合いたいんだぁ〜!!」
「はいはい、仕事が終わればいくらでも出来ますから。仕事はたくさん溜まってるんですからね。時間と仕事は私たちを待ってくれはしないんですよ。」
私は上司に襟を掴まれ引きずられながら連れていかれる。
その光景を町の人たちは微笑ましそうに見ていた。
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こんな感じの話で書きたいです。
まだ名前とか決まってないので“国名”表示にしてます。
ちょっと間延びした喋り方はこの国の公用語、と言う事でご了承ください。
“フニィ”と“リヴィーク”は造語でそれぞれ“こんにちは”と“ありがとう”って意味です。
上司はお仕事モードと日常モードで口調が変わります。
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