名前なんて決められないッ!

□しーち
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…あ、容疑者発見ッ!!



てか、あの銀髪は…



「ちょっと、ああしたのキルア君だったのかよ。てか、血ぃぐらい拭けよ。滴ってるぜ?」



俺は目の前に半裸で片手に血を滴らせたキルア君に声をかけた。



すると、怪訝そうにキルア君はこちらを振り返った。



「…あんた、誰?」



「Σは?!うっわ、ひっでぇキルア君!!せっかく魚とりに行く時俺を置いてったの許してやってたのに、もー許さねッ!!俺との関係は遊びだったんだな!!(涙)」



俺はショックのあまり涙目ながら捲くしたてるように言うとキルア君は驚いたようにキョトンとした。



「え?!ちょ、まさかヒビキ?!てか、誤解されるような事言うなよ違うだろ!!」



「まさかってなんだよ!!まさかって!!そーだよ!!俺だよ!!そうに決まってんだろ!!俺以外誰がいるんだよ!!」



「いや、ヒビキの素顔なんてはじめて見たんだから分かるわけないだろ?!」



「…え?」



「えって、え?」



「………」



「………」



俺はチラリと自分が脇に抱えていたお面を見た。



…そういやお面外してたんだっけ。



俺はその事をすっかり忘れていて、1人で突っ走ったことを思うと急に恥ずかしく感じた。



「…ごめん、俺がミスった。見たことねぇ、てか見せてねぇ顔なんて分かるハズねぇよな。」orz



そりゃお面被ってて全く外してなかったらこんな事起きるに決まってるよな…



あーあ、ちゃんと付けとけばよかったなぁ。



でも、浴びたあとすぐに付けんのもめんどくせぇしなぁ。



クッソ、これも全部クジナさんのせいだッ!!



こんなお面なんて面倒なもんするとか約束しなけりゃよかったッ!!



…なんか、ふと諸悪の根源はすべてクジナさんのような気がしてきたのは俺の勘違いか…?



「いや、別にイイけどさ、そんなに落ち込むことなのかよ。」



「別に落ち込んでねぇし、反省してるだけだし!てか、血ぃ固まってきてね?あっちにシャワー室あったから洗い流すついでに浴びてこいよ。案内するよ?」



「ん、そうする。」



俺はキルア君の肯定を聞くと、こっちと言いながらあの大惨事を通りたくなかったので遠回りに案内して行った。



その間、俺たちは無言だった。



だって、俺から話しかけるようなことなかったんだもん!



そんな静寂を裂くようにキルア君は口を開いた。



「…なぁ、ヒビキ」



「ん?何?」



俺は今だにお面をしていない顔で振り返った。



「ヒビキは…俺が怖くないのか?」



「…え?そんなこと聞くってことは、キルア君怖がって欲しいの?んじゃ、お望み通り怖がってやんよ!…キャー、キルアクンコー↓ワー↑イー↓!(棒)」



俺は腕を抱えてキルア君から距離を取るようにして言った。



「いや、全然怖がってないじゃん!てか、オレが言いたいのはそんなことじゃ無くて…」



「どうせ、オレを責めないのかとかそんな感じだろ?」



俺はキルア君の言葉を遮るように言った。



キルア君は口をつぐみ、気まずそうに目を逸らす。



そんなキルア君に俺はとぼけたように口を開いた。



「だって、今んとこ俺に被害がねぇんだもん。ま、あったとしても俺自身に物理的もんだったら捻り潰すけどな!てか、なんか俺ってば良い人っぽくね?いや、キルア君の言葉遮ったのわざとだけど!わざとだけど!!」



「…ぷ、あはははは。ゴンもヒビキも変わってるよな!てか、後半のセリフで台無しだぜ!!」



「うっわ、ひっで!よく言われるけどな!!」



しばらく、キルア君は笑い続けた。





〜〜〜〜
〜〜


「…はぁ、こんなに笑ったのっていつ振りだっけ。なんか、スッキリしたなァ。」



「そりゃよかった。…ほら、あそこ。あそこんとこがシャワー室。じゃ、俺は目標も達成したし、もう時間も遅いから寝るわ。キルア君も早く寝ろよ?背ぇ伸びねぇぞ(笑)バイバーイ。」



「余計なお世話だっつーの。」



俺はキルア君にひらひらと手を振って寝る場所を求めて歩きだした。



「…んー、空が見えるとことかないかな?」




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今回はなんかヒビキがマシンガントークぎみ


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