◎闇と風◎
□Only You〜君だけを〜
2ページ/5ページ
―…
そして、僕たち3人は城の廊下を歩いていた。
…そういえば、途中に石板がある場所がある。
そこにはいつもルックがいるのだ。
今日はいるのだろうか…。
…いや、彼がいないはずがないか。
彼は師の命令に、いやに忠実だから。
ドクリ…
彼を思った瞬間に感じる、この胸の疼きはなんだろう。
―彼が、愛しい。
―彼を、手に入れたい。
ふと、顔を上げるとその彼の姿が見えた。
石板に背を預け腕を組ながらこちらを睨み付けている彼と目が合うと、自然と口端が持ち上がる。