図書

□なにわ恋模様‐前編‐
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「一緒に遊ばへん?俺も一人やねんー。」


たまにミナミに出るとこれだ。

一人で歩く帰り道、訳のわからん男に
行く先を拒まれる。

てかあんたみたいなんと遊んでる暇なんて
1ミリも無いんですけど。
ただでさえ友達にドタキャンされて
イライラしてるのに。


「とりあえずどっか店入ろや。」


断り続ける私の言葉は完全無視で
ガッと腕を捕まえ引っ張りだす。


ドタキャンした友達を
本気で恨みたくなる。



「無理矢理は駄目だろ。」

「…へ?」

「て事で、はいこっちー。」


逆の手を捕まえられたかと思うと
肩を抱えられ、男から引き離される。


手を取り反対方向へ連れて行かれる後ろ、
ナンパ男が何かを言う。


「じゃかましいんじゃ、ぼけ。」


助けてくれてもう一人が後ろを向き
締めの一言を飛ばした。











なにわ恋模様‐前編‐











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