記念物・お題

□君は俺のもの
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嫉妬

それは日常茶飯事なわけで

でも

どうしても我慢出来ないことだってある。

それは

スキンシップだ

小さいことだと言うかもしれない

だが

俺にとっては大きなことだ。

それは事故や流れなら構わない。

まだ耐えよう。

それが意図的だったら…?

我慢ならない。

柴崎から言われた

なんでも

郁の株が上がっているそうだ。

新隊員の中で特に。

結婚していることを知っているらしいがそういうのは関係ないらしい。

それどころか

他人のものだからよく見える

そうだ。

だから心配で仕方がないのに

本人は気にしていない。

どころか

信用ないのか、まで言われた。

信用していないわけがない。

ただ

心配なのだ

いくら上官と言えど

結局は男と女なわけだ

力の差はある

郁はそれが分かっているのだろうか

そんな心配をして一週間

事件は起きた。

俺の目の前で



――――――――

「今日もいい天気ですねー!」
「そうだね」

郁の声がする方を見れば、こちらに向かって歩いてきていた。
その隣には見たことのない顔の男。

―新隊員か?


そう思い、仕事をしながら物陰から見ていた。

「教官は今日の飲み会、来ますか?」
「んー…多分、行かないかな」
「え、なんでですか?」
「旦那さんがいるから」

その一言に俺はニヤけてしまうのを抑えるのに必死だった。

「……」
「どうしたの?」
「教、官」
「え、ちょっと」

その声に慌てて視線を戻す。
そこに広がったのは


新隊員が郁を引っ張り物陰に隠れた

―何、してんだ

そこから飛び出して後を追う。

「郁!!!!!!」

そこに映るは

新隊員が郁に迫り、キスをしていた。
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