記念物・お題

□復活企画小説7
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―熱い

触れた場所から体温が上がっていくのを感じながら郁は必死に堂上に応えようと堂上の手を握った。

「っ、は」
「郁」
「あ、篤、さ」
「…いい子だ、そのまま…」

その一言と同時に痛みが走る。
ただそれも一瞬で、一気に快楽の波が郁を襲い出す。

「っ!!!」
「しめ、すぎだ」
「あ、篤さっ」
「っん?」
「好、き、ぁ、好き、です」
「っつ?!」
「ひゃっ?!」
「阿、保…っ」
「あ、ま「待てるか、馬鹿郁」

一気に動きを早める堂上に郁は思わずしがみつく。

そんな郁をしっかり抱きしめた堂上は郁の首筋に痕を残していく。

「っも、」
「あぁ…っ」
「んぁ、あ、篤、さ」

必死に快楽に飲まれながらも堂上にキスを乞うように顔を近付ける郁に堂上は笑みを零しながら

「愛してる」

そう呟いて

その唇を塞いで

果てた。












―――――

そっと隣で眠る郁の髪を撫でる。


流石にやりすぎた、と反省しながらも後悔はしていない自分に若いな、と思わず呟いた。

でも相手が郁なら仕方がない、とも思ってしまう。

それだけ郁の事になると何もかもが止まらなくなる。

それで郁を傷付けてしまわないか、とも不安になるくらい

余裕がなくなるのだ

「でも…」

「それでも」

「俺は」

腕には貰った時計を付けて

眠る郁を抱き締めて











「お前を離せそうにない」







end
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