愛する君と
□姉妹
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―御神楽山
都心から電車に乗り、終点で違う電車に乗り換えまた終点で降り、次はバスに乗り終点で降りそこからバスにまた乗り、3つ目の停留所で降りるとわたし達が生まれた町がある。
都心と違い御神楽山は小さな田舎町だ。
あたしはこの町が大っ嫌いだ。
御神楽山には星国神社という神社がある。
あたしはそこの神社の娘だあたしの他にもう1人子供がいる。
双子であたしの妹にあたるルリ。
二卵性であたしは母親似。
ルリは父親似。
家族仲はまあ別に悪くはないと思う。
あたしは運動は得意だけど勉強は大の苦手。
ルリは勉強は得意で運動も問題無い。
テストではいつも学年1位な上にスポーツもなんでもそつなくこなす。
そんなルリにあたしはコンプレックスを抱いていた。
側に完璧な奴がいるのだからならない方がおかしい。
小学生の頃は比べられるのが嫌でルリとは一緒にいなかった。
学校や外では友達と遊ぶ方が多かったせいもある。
普通にあたしがルリと接するようになったのは最上級生になってからだった。
ひぐらしが鳴く夏の日ルリがいなくなった。
夕食の時間にも現れないルリを母は心配したがあたしはそうじゃなかったし父ももう少ししたら帰ってくるだろうと言っていた
あたしは対して気にすることなく夕食を食べお風呂に入った。
お風呂から上がり父の部屋を通った時父が誰かと話しているのが聞こえてきた。
父の声しか聞こえず怪訝に思ったが父が会話の中で相手を「ミコト」と呼んでおり父の声しか聞こえないことに納得した。
(ルリあいつと一緒だったのかな。)
やっぱり心配することじゃないじゃんと思いあたしは立ち去った。
けど、ルリは帰って来なかった。
次の日にルリは見つかった。
用務員のおばさんがルリを見つけた。
後から聞いた話しだが、男の子数人がルリを体育館に呼び出して倉庫に閉じ込めたらしい。
夜になったら鍵を開けに行くつもりだったようだが、親に見つかり行くことができなかったそうだ。
このことはちょっとした騒動になった。