愛する君と
□秘密な関係
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食事をする為ルリ以外のメンバーは部屋を出て行きこの部屋にはルリしかいない。
扉が開く音もノックの音も聞こえなかったのに部屋には跡部に仕える執事の青年がいたのだった。
第5話
「どうぞ。」
青年はテーブルに湯飲みを置いた。
湯飲みからは湯気が出ており温かい飲み物だと分かる
『………緑茶。』
ルリは眉を吊り上げ湯飲みを見た。
『紅茶がいい。』
ルリはふいっとそっぽを向きソファーに座ったのだが、
「紅茶よりも貴女はこちらの方が気持ちが落ち着くでしょう?」
フフっと青年は意味深に笑った。
『………。』
不機嫌そうな表情のままルリは湯飲みを手に取り黙ったままお茶を飲み、
あっ美味しいと感じた。
「お気にめしたのなら羽須美の連中に玉露を贈らせますよ?」
『いい。………………。さっきは有難う。止めてくれて。』
あの時のルリは顔にはださずにいたが激怒していた。
もし、あのタイミングでこの青年が来なければルリは茜を叩いていただろう。
感情的にならなくてすみホッとした。
「あのままでしたら貴女の手が汚れてましたから。気に悩むなら私が“対処”いたしますよ?」
ニッコリと笑顔で青年は答えた。
『結構です!』
物騒なことを言ってきた青年にルリは即答した
「それは残念です。貴女のお力になりたかったのですが。」
『借りを作っておきたかったの間違いじゃない?』
ルリは不適な笑みを浮かべた。