Sorrows

□#5彼との会話
1ページ/2ページ



その直後、例のオジサンと従姉の姉は、顔を真っ赤にして三輪さん達に怒りを露にしていた。


従姉「君ら高校生だよね?どこ伝いで通夜に来たか分かんないけど、これ大人の問題だから!」

オジ「子供はお寝んねの時間だろ?早く帰んな!」

奈良坂「確かに俺達は子供だが、市民を守るボーダーでもある。
夜間の防衛任務も日常茶飯事だ。」

「「ぼ、ボーダー!!?」」


奈良坂さんの言葉を聞いた二人は驚いている。
でも、気の強い従姉の姉は、うろたえても三輪さん達に喰ってかかっていった。


従姉「だったら何で、人ん家の通夜にボーダーが来てるんだって話しだよ!」

三輪「別に俺達だって無造作に喪中の家に来たりはしない。ただ、」


そう話す三輪さんが、チラッと私の方を見る。
でも彼は続けた。


三輪「うちの隊の中に、どうしてもここの葬儀に行きたいという奴がいてな。」

『!』

従姉「はぁ?何でボーダーが!?」

オジ「さては夏花!!お前、昼間遅く帰ってきただろ!?お前、ボーダーのお世話になったんじゃないだろうな!?」


オジサンに肩を掴まれ、怒られる私。

何でもかんでも私のせいにする二人に、しびれを切らした古寺君が、止めに入った。


古寺「やめて下さい!暮井さんは何も悪いことは一切していません!!」

三輪「悪いのは襲った近界民だ。」


三輪さんの言葉で、親戚の二人は凍りついた。


奈良坂「古寺、暮井さんを外に頼む。」

『!』

古寺「は、はいっ!」

奈良坂「こっちは俺達が何とかする。」


奈良坂さんが、私を外に出そうと古寺君に声をかける。
古寺君は困っている私の手を引いて、「行きましょ!」と言い玄関へ出た。




.
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ