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□ピカピカッ♪
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ピカチュウが一匹。
フシギダネが二匹。
そして…レッドさんが三人。


「…って、何してるんですか。」


「……乗ってる?」


「疑問で返さないで〜?」


ぱちっと目を開けると、
目の前にレッドさんの顔が
どアップで
私の顔を捉えていた。


「もー、レッドさんどいてー!」


「…無理。」


「寒いのは解るけど、
寒いんならピカチュウ抱いて
眠ればいいでしょ?」


ね?と、抱いていたピカチュウを
レッドさんに差し出した。


すると、レッドさんは
ピカチュウのほっぺたを
なにを思ったかぐいーっとひっぱった。


「ピカチュウ⁉」


「チャーッ‼」


「イテ」


ピカチュウがレッドさんに
尻尾で反撃する。


「ちょっ、レッドさん⁉
ピカチュウ大丈夫?」


私はピカチュウを抱き上げると、
涙目のピカチュウをなだめた。


「…ピカ。」


「…ピッカ。」


レッドさんがピカチュウの名前を呼ぶと。
ピカチュウは奥にいるポケモン達と
遊び始めた。


ついていけなくて、
私がレッドさんの方をみると。


…とっても悲しそうな顔で私を見ていた。


「…レッドさん?」


「##NAME1##」


「な、なんでしょう?」


「俺、##NAME1##が好きだよ。」


「………はい。」


私はそのレッドさんの一言で、
なぜ私の上に乗ったり
ピカチュウのほっぺたを
引っ張ったりしたのか。


なんとなく解った気がした。


(乗っかってたのは、かまって欲しかったから。)
(ピカチュウのほっぺたを引っ張ったりしたのは、ピカチュウに嫉妬したから。)
(…ですよね、レッドさん。)


20110919
 

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