ぶっく

□気づいてしまって2
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確かにあの日の金曜、教室に入るや否やニヤニヤクラスの奴らに見られていた気もするが――……





◆◇◆◇◆◇◆






「な、なんだこれは―――!!」







月曜になり今日も登校中に丹生に会った椿は学校まで一緒に行った


学校に着いて掲示板の周りに人だかりができていて「なんか意外だよな〜」「いや〜別にお似合いじゃん」
などといったことを話しているので
椿も少し気になって近くの人に




「皆なんで集まっているのだ?」







聞いた瞬間――シン――と周りまで静かになった






「え?」





予想外の反応に椿も驚き
丹生も椿の制服の裾をひっぱり
「どうしたんでしょう」
と、心配している



「ど」

「やっぱ、二人付き合ってるんだ〜〜」



どうしたんだ?




そうもう一度椿が聞こうとしたが
ドッとたくさんの人たちが盛り上がり始めてかき消された



「ほら見ろ〜オレの言った通りじゃん」




「え〜〜絶対生徒会たちだから一緒にいるのかと思ったのに〜〜〜」





「「でも」」





「「こんなラブラブ登校されたらね〜〜〜〜」」






「え?」




椿は思わず声が出た
人だかりを押しきって掲示板をみたら
あの金曜の登校時の写真が貼ってあり周りにはたくさんハートがちりばめられていた






「ち…違うんだ、これは」





オロオロしている椿の発言は他生徒たちが盛り上がり過ぎて聞こえなかった


「……丹生…すまん」




睫毛には軽く涙が付いている
やはり兄に似てメンタルは弱いらしい




「気にしないでください、椿くん 」



そのときのほんのり紅く色づく丹生に椿は気づけなかった







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