出題&恋愛編
□ Episode.32
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?「そうか〜!!ゼイは生きてたんだな!!会いたいな〜!!」
先程まで少し大人びたような雰囲気だった少年Aが一気に無邪気な子供のようになった。
よほど嬉しかったんだろう。
しかし、少年Aが喜べば喜ぶ程胸がキリキリと痛む。
シャ「……オマエはゼイの何なんだ?」
?「オレ?オレはゼイの親友さ!!
……どこまでゼイに話しを聞いてるか知らないけど、オレはずっと昔、ここの忍者に拉致されたんだ。」
レ「拉致?」
『アレか…。昔、キラルドの外へ連れて行かれて消えたって奴がオマエか。』
?「そこまで知ってんのか!」
少年Aは驚きを隠せないようだった。
ク「その話しは置いといてさ、早く頼まれたことを終わらせようよ。」
最もなクーガの言葉に全員が口々にそうだな、と言って賛成した。
きっと、クーガは気を利かせてくれたんだと思う。
視線でクーガへとお礼を告げるが、何のこと?というような顔をされた。
この時ばかりはクーガがめちゃめちゃいい奴に思えた。
亜「あ…そのことで、提案があるんだけどいいかな?」
亜希が控えめに片手をあげながら皆のほうを見た。
ク「…何?」
亜「一旦、二手に別れるのはどうかな?
万が一の事があって、全員がまとめて捕まったら逃げだすのは大変だけど、
二手に別れてたら片方が捕まっても、手助けできるし…。」
レ「いいな!!それ!!2チームでどっちが早く取ってこれるか競争できるもんな!!
あ、でもそれなら全員別々に行けばいいんじゃねーの?」
『いやいや、レイキル。君は人の話を聞いていないの?競争しようなんて一ミリたりとも誰も口にしてないよ。』
シャ「確かに深海の言う通り二手がいいな。
ある程度は何人かで固まったほうがいい。
さすがに大勢の敵相手に一人はキツイからな。」
?「ちょっと!!何の話してんの!!
俺も混ぜて!!」
レ「悪いな。餓鬼には教えられねぇ。」
ク「レイキルも餓鬼だけどね。」
レ「うるせーな!!」
亜希「じゃあ、私と月希ちゃん、レイスのチームとクーガ君、レイキル君のチームでどうかな?」
亜希が人差し指を立てながら提案した。
レ「オレがクーガとぉ!!!??」
シャ「まぁー…バランス的にはいいんじゃねーの?」
ク「うわー…レイキルとか…うわー…。」
中々この2人を説得するのに時間がかかったが、
何とか納得してくれた。
そして連絡は頻繁に取るようにして、
オレ達は2手に別れた。
少年Aはどうするのか、と思っていたら、いつの間にか姿を消していた。
全員が他の忍者に知らせに行った、と言っていたが、オレにはそうは思えなかった。
や、特に理由はないけど。←
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