星空はこんなにも美しい
□第捌話
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『てかさ、お前、何物?』
ウ「生き物です。」
『…。』
ク「種類は何ていうの?」
ウ「ライリックといいます。知らないのですか?これでも絶滅危惧種なんですよ?
知っていますか?私達はとても高貴な生き物で昔はニンゲンをも支配下に置いてたんですよ?」
うわッ。何かコイツしゃべり方ムカつく。
シャ「で、何で今は絶滅にまで追い込まれてんだよ?」
ウ「本当にあなた方は無知なんですねぇ?
私達の毛皮はかなり高い値段で売れるんですよ?で、たくさん狩られて絶滅危惧種になったんです。本当、ニンゲンは憎いですね。」
コイツ本当ムカつくなぁ。置いてもらってる身のくせして。
ク「…そういえば、オレ最近金欠なんだよね。」
『あー、オレもオレも。金欲しいわ。』
ク「じゃ、一儲けしますか。」
レ「オークションに懸けたらかなり儲けそうだよな。」
シャ「売るなら丁寧に皮剥げよ?血なんかがついたら値段がかなり下がるし。」
そう言って4人はゆっくりウサギニンゲンへと近づいていった。
ウ「な、何をするつもりですか!?わ、私は絶滅危惧種ですよ!?」
シャ「今更、一匹二匹減ったって変わんねぇだろ。どうせ、お前が生き延びたとしても絶滅危惧種なのは変わんねぇんだし。」
ウ「な、私だって子孫を残さなければならないんです!!」
ク「どうせ、一匹が何十匹も生むんだろうし、一匹減ったって支障はないでしょ?」
『ッつー事で悪く思うなよ?』
ウ「うわぁぁぁあああ!!!鬼!!」
そう言ってウサギニンゲンは洞窟を出て行き、雨の中去って行った。
レ「チッ。逃げたか。」
『まぁ、いいじゃん。うるせぇ奴追っ払えたんだし。』
その日は結局雨は止まず、夜まで降り続けた。