依頼小説

□夜遊び●
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その日、俺は新宿に居た。
夜のことだった。
友達と遊ぶ約束をしていたいつものたまり場に行くために、近道の裏路地を歩いていた。

「え…っ!?」

引っ張りこまれた。狭苦しい空間だった。腕を掴まれていて抵抗できなかった。
一瞬の事だった。腕を縛られる。
誰だ、どこだここ、何が起きて…

「やっぱり可愛いなぁ…あきらくん」

四十代くらいの男。五人…いや、六人。
何で俺の名前を知ってるんだ?
俺は状況を把握できずにいた。

「こんな夜道に一人で…危ないじゃないか」

「ひっ…」

一人が俺の頬を舐める。
生暖かい息がかかって、鳥肌がたつ程気持ち悪い。

「っキモいっつの…誰だよあんたら」

強く睨み付けた。筈なのに、

「ああ…やっぱり女の子みたいだね…白くてきめ細かな肌…あきらくん…甘い匂いがするね…髪もすごく綺麗だ…それをボク達がこれから汚すんだよ…見るも無惨に汚してあげる…ボク達の精液で…あきらくんをぐちゃぐちゃにするんだ」

ぞわっとした。
男の瞳は明らかに欲で濡れていた。
殴らなきゃ、いや、違う逃げなきゃ、逃げなきゃ、逃げなきゃ、と頭の中に恐怖の二文字が浮かぶ。
気持ち悪い。
こいつら気持ち悪い!

「あきらくん…ボク達はあきらくんが大好きなんだよ。あきらくんの事なら何でも調べた」

にやにやと一番背の高い男が言う。

「ああ…怖がってるじゃないか可哀想に…ほら、きもちいい事、しようね?」

太った男がいかがわしい道具を手に俺に近づいてくる。

「ひっ…い、嫌だ、」

誰か……!
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