その他
□おがふるde節分・改
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「古市ーちょっとこっち来い」
放課後、手招きされて連れてこられたのは人気のない更衣室
「どうしたんだよ、男鹿?こんなとこ連れてきて」
帰る気満々だった古市は少し不機嫌だ
それとは対照的に男鹿はニヤニヤしている
「古市、今日が何の日だか分かるか?」
「はぁ?節分だろ」
なんでそんなこと聞くんだ、と不審そうな古市に
「古市くん大正解!!」
と言って男鹿はあるものを手渡した
「なんだこれ?」
と古市が渡されたものを広げてみると、虎柄の布きれのそれはどうやら鬼のパンツのようだった
なにこれ、ともう一度訊ねる古市を無視し男鹿満面の笑みで言った。
「古市ちょっとそれ着てみて^^」
「…はい?」
「古市それ着てみて^^」
「ごめん男鹿言ってる意味がわからない」
「古市それ着てみて^^」
相変わらず満面の笑みの男鹿に古市はシャウトした
「ふざけんなよ男鹿!着るわけないだろそんなものっつうか大体お前それどこで買ってきたんだよ!ばかか?お前はばかなのか?そういうのは俺じゃなくて邦枝先輩とかに着てもらって『ダーリン愛してるっちゃ☆』とか言ってもらう方が「長文乙」」
言い終わる前に古市は男鹿に押し倒された
「ってぇ」
なにすんだ男鹿、と言いながら古市が顔をあげると、相変わらず満面の笑みの男鹿が訊ねた
「俺がこのまま着替えさせるのとお前が自分で着替えるの、どっちがいい?」
「だから俺はそんなもの…」
「俺に着替えさせてもらいたいんだな」
というなり早速男鹿は古市のYシャツに手をかける
「ちょ」
待って、と古市が言う
仕方なく男鹿が手を離すと、古市はしぶしぶ着ることを承諾した
「着替えるからこっち見るなよっ」
「おう」
衣擦れの音に振り返りたくなる衝動を必死に抑え、待つこと数分
「き、着替えたぞ」
という声で振り向くと、そこには鬼のパンツだけを身につけた古市がいた
「おぉ、やっぱエロいな」「死ね」
恥ずかしいのか古市は必死に手で隠そうとしている
「古市、隠すともっとエロいぞ^^」
「黙ればか、こうしないと見えるんだよ」
確かに鬼のパンツは見えるか見えないかのギリギリの長さだった
「ん?もしかして古市その下なんもはいてねぇのか?」
「!!」
古市は顔を真っ赤にし、首をぶんぶんと横に振るが、男鹿はそれを無視し一人で納得している
「あぁ、そうか
鬼の“パンツ”なんだからその下にまたパンツ穿いたら変だよな」
「ちがっ」
「なんかその中が気になってきた」
「は?えっちょ、こっち来んな男鹿、あっばかやめろ引っ張んな、やめっ…」
アッー
「うっうっ」
「これが本当の鬼の目にも涙か」
「男鹿のばかやろぉおぉおおぉお」