その他

□ブローノ・ブチャラティの女難
1ページ/2ページ

 



朝、起きると胸の辺りが膨らんでいた

親愛なる息子の姿も見当たらない




俺、ブローノ・ブチャラティは女になっていた








とりあえずいつも通りに支度をする


身長が縮んだのか少しスーツが大きく感じる

それなのに胸の部分が凄くキツい

前が大きく開いたそのスーツから今にも零れそうだ



少し動いただけでも揺れる胸を見て、思わずため息が漏れそうになった

俺に何が起きた?これはスタンドの能力なのか?いつ元に戻る?


疑問は多々あるが、ここで考え込んでいても始まらない

朝食を取るために皆のいる部屋に向かった





「おはよう」

挨拶をしながら部屋に入ると、既にほとんどのメンバーが集まっていた



「ブチャラティ!おは…」

ナランチャが真っ先に気付いてあいさつを返そうとしたが、俺の姿を見た瞬間、固まった


まぁそれが普通の反応だろうな
驚かない方がおかしい



他のメンバーも俺の姿に気付いたのかナランチャ同様、固まっている




そこへ遅れてトリッシュがやってきた
ドアの横にいた俺に挨拶をする

「おはよう、ブチャラティ!…あれ?どうしたの、みんな」

変な顔、とい
うトリッシュは部屋の中の微妙な空気に首を傾げている



そんなトリッシュに異常を伝えるべくミスタが恐る恐る口を開いた

「トリッシュ…ブチャラティをよく見てみろ」

「ブチャラティ?ブチャラティがどうかしたの?」

トリッシュが俺を見たので、俺も見えやすいように体をトリッシュの方に向ける


そうすればトリッシュはすぐに俺の異変に気付いた

「…っ!!ブチャラティ!あなた、女だったの!?」


驚いているトリッシュは何故か少し嬉しそうだ



だが、残念ながら

「俺は男だ。…いや、男だったと言うべきか」

今はほら、この通りと言って胸を持ち上げる仕草をする

その瞬間、空気がざわめいた


みんな下を向いたり、横を向いたりしている


な、なんだ?


俺がオロオロしていると

「…ブチャラティ、ちょっと」

というトリッシュに有無を言わさず部屋の外へ連れ出された
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ