世界史

□カルロヴィッツ条約
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Not 夢小説




「しゃあねえな……」


第二次ウィーン包囲に失敗したサディクはその仮面の下で眉根に皺を寄せていた。


(ああもうウザいウザいサディクの野郎さっさとこんな奴の家からおさらばしたいったらもう早く離せよこの親父!!)

エリザベータは濃い負のオーラを出しつつサディク(オスマン)を睨んでいた。




エリザベータは1526年、スレイマン一世率いるオスマン帝国との会戦(モハーチの戦い)に破れて後、今日までオスマン帝国とハプスブルク家に半々にされていた。

それが今回のカルロヴィッツ条約で、ローデリヒの家に完全にお世話になることに決まったのだ。

「じゃ、エリザベータはローデリヒに割譲な」


何故か仲介役はアーサー。

ついでに言うとフェリクスもいるし、イヴァンもにこにこしながら(コルコル言いながら)鎮座していた。


『どなたか助けて下さい』


三十年戦争でぐったぐただった為にサディクに狙われたローデリヒは、上司がウィーンを飛び出して助けを求めていた。


『よーしじゃあ俺が行っちゃうしー』


それに応えたのがフェリクス始め神聖同盟の各国。


イヴァンは耀とネルチンスク条約を結んだ上司(ピョートル大帝)が、正直あっちこっちに手を伸ばし過ぎたサディクを軽くつついてみただけだ。

「よろしくお願いします、ローデリヒさん」

「これからよろしく頼みます、エリザベータ」


「よーしここ成立。次はじゃあ、フェリシアーノにダルマチアを……」

「ヴェー」



これから、エリザベータの妄想の日々が始まったり、ギルベルトのちょっかいにプルプルしたりする日々が続くのは、また別のお話。









1699年 カルロヴィッツ条約




オスマン帝国、ハンガリーから奪った領土をほぼ全てハプスブルク家へ割譲。

1848年にフランス革命の余波が押し寄せた際には民族自治の動きが活発化した為、1867年、オーストリア・ハンガリー二重帝国が発足。第一次世界大戦まで続く。




 

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