STORY 1
□文化祭会議
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「ねえ、あゆちゃん?」
隣のケイ先輩が話しかけてくる。
「よく聞くけど、この文化祭でカップルがいっぱいできるって、本当?」
「ああ、確かにみんなそんな話をしてますね」
「で、本当?」
ケイ先輩は、すごく興味深いように話してくる。
意中の人でもいるのかな?
「まあ、5高の生徒がうろうろしているんで、ナンパとかで落としちゃえばいいんじゃないんですか?私も去年されましたし」
「え?」
「ふぇ?」
…あれ?
「いや、えっ、ナンパ!?」
ああ
「姉さんと一緒に廻ってたらナンパされちゃったんです」
「まじで?」
「はい」
「な、何て言ってナンパされたの!?」
あ、やっぱ好きな人をナンパする気なんだ
「『姉ちゃんたち、俺らと一緒に遊ばね?』って」
「へぇー…なるほど…」
する気まんまんなんだ…
「じゃあ、頑張ってくださいね」
「ありがとー」
そう言ってケイ先輩と別れた私は、1-1に向かった。
もうすぐSHRが始まる時間。
階段を二段飛ばしで駆け上がった。