STORY 1
□月高の日々
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「ただいま〜」
ガラガラッ…
どでかい音がSHRを止める。
「おお。霧矢お疲れ」
「みんな寝てますやん」
「いや…なんか…うん」
「あ、大変やったんすね」
「うん…」
「あ、すんまへん。SHRぶっちぎっちゃって」
ぺこぺこしながら席に座る霧矢の机には、霧矢が出席していなかった5限からSHR中に配られたプリントが山のように積まれていた。
「いや、別に大丈夫だよ」
取り敢えず座れ。
担任の越乃先生に促されて席に座る。
「さて、じゃあ霧矢も帰ってきたし、文化祭はじめるか」
「あ、起きた」
周りの生徒が“文化祭”に反応して起きた。
「おい、お前起きろよ。文化祭」
「寝てへん…!」
「いや、めっちゃ寝てたやん」
「集中してただけやで」
目が覚めた生徒が周りの生徒を起こす会話が聞こえる。
「じゃあ、霧矢。前出て〜」