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□キミ想い、片想い
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「実は好きな奴がいるんだ」
やっと最近仲良くなった雷門のエースストライカー、豪炎寺修也はそう教えてくれた。
「へぇ、そうなんだ」
僕はただの友達なのかって、表情に出そうになった。
だけど、悟られたくはなくて…。
「実は豪炎寺の事が好きなんだ」
そんなこと言えるわけない。
空気読めないことして嫌われたくはないし…。
微妙な距離感、止まったかのような時間。
でも急に嫌いになんてなれないよ……。
隣を歩く豪炎寺の顔はきっとその人のこと考えてるのかニヤついちゃってて…。
見てられなくて歩幅縮めてみた。
斜め後ろ、約30゚は表情見えない、見せないポジション。
キープしたまま帰り道を歩いたんだ。
家に帰ってからもその事ばっかり考えちゃう。
わかんない、わかんない。
「僕…どうしたら良いかわかんないよ」
答えなんてない、抑えきれない…。
僕の気持ちは何処へ行くの…?
豪炎寺を想っても…片想い。
でも…この想い、諦めたくない…。
やっと距離縮まった恋だと思ってたのは僕だけなのかな…?
でも嫌われたくないから…
豪炎寺の近くに居たいから…
僕の気持ち鍵かけた。
「応援してるよっ!」
って、帰り際に声かけたんだ。