Ss.
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◆馴れ初め
『あ、あの、そこの御仁!』
パトカーのサイレンが鳴り響く丑三つ時
私は御仁とそのお仲間に声をかけた
「可愛いお嬢さん、俺っちに何か用かい?」
『あ、いえ、そちらの太刀を差した御仁に』
「……おーい五右ェ門、お前だってよ」
「……拙者?」
心なしか不服そうな赤ジャケットさんに呼ばれ、件の御仁が私を見遣る
『あの、その太刀……、少し私に見せてくださいませんか』
「斬鉄剣を? お主、一体……」
『し、失礼致しました! 私、刀鍛冶を志す者です!』
お持ちの太刀が、あまりにも素晴らしかったものですからつい……
五右ェ門さんなる御仁は、黙って斬鉄剣を差し出してくださった
(……何を笑っている?)
(あ、いえ、初めてお会いした時のことを思い出しまして)
(斬鉄剣を見せてくれと言ったアレか)
(今にして思えば、泥棒した帰り道に声をかけてしまったんですね)
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今日も長い!←
何か最近短くまとめられません……;
ヒロインと五右ェ門の馴れ初め的なお話
最後の会話は今現在のものw
ここから健全なお付き合いが始まりました←