book middle-T


□青年少女の、とある日常
6ページ/6ページ



07XX の日


『見てあすな君、綺麗なオレンジ!』

「ほー、中々にロマンチックだな」

『波の音に夕日に二人の影法師。まさにロマンス小説の一ページですな』

「君と俺が手を繋いでたら完璧だね」

『う……』

「ほれ。手、貸しな」

『……バカ』

「顔が朱いのは、夕日のせいってことにしとこうか」


年少女の、とある日常

海と私とバカヤロー


(夕日に向かってバカヤローって叫んでやろうと思ってたのに)
(君はロマンス小説を青春スポ根ものにしたいの?)
 

前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ