book short-T
□どうにかなってしまいそうだ
1ページ/1ページ
「死ねや土方ァァァッ!」
今日も今日とて、元気にバズーカをぶっ放す沖田君
爆音と煙と誰かの悲鳴
そんなある意味修羅場にバズーカ抱えて平気な顔してる沖田君は、ある意味色々とすごいんじゃなかろうか
その沖田君に付き合わされる土方さんには、つくづく同情してしまう
『……ほんと、朝から元気だねぇ、沖田君は』
そんな呟きを耳聡く聞きつけたのか、
はたまたたまたま私を見つけたからなのか、
沖田君はバズーカを抱えたまま此方へやってくる
「おはよーごぜぇやす、名前」
『おはよー沖田君』
相変わらず今日も可愛い顔してるなぁ
こんな可愛い顔してるのに、バズーカぶっ放して土方さん殺そうとしてるなんて勿体ない
「可愛いなんて言われても嬉しくありやせんねぃ」
『え、どして私の考えてること分かったの』
まさか読心術!?
大袈裟に驚く私に、沖田君はただ一言
「さっきから全部声に出てたからでぃ」
恥ずかしさのあまり、固まってしまう
今、とんでもないくらい顔赤いんだろうな
『うん、ごめん沖田君。 今の全部忘れて』
「嫌でさァ、名前の俺なんかよりよっぽど可愛い顔を忘れるなんて勿体ない」
真顔でそんな台詞を吐かれて、ますます固まる私
今度は、また別の意味で顔が熱い
そんな私の唇に温かい何かが触れた
その何かを認識したその瞬間、私は沖田君の顔を直視出来なかった
どうにかなってしまいそうだ
((朝から大事件発生))