安池一家

□二章
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ある朝、二階で寝ている葉子は、前までは起こしてもらっていたが今では自分で起きるのが当たり前。

ピピッ

「何時よー」

ガチャンッ

乱暴にめざまし時計を持ち、時間を確認すると時刻は8時だった。

「遅刻ぅ!!」

バタバタとパジャマから制服に着替えた。

「ママぁ!」

叫びながら、急いで洗面所に行き、歯磨きと洗顔をした。

「遅くまで起きてたからやで。」

撫子は、慌てリビングに来た葉子にパンとお茶を出した。

「ママっ・・・ゴクッ・・・遅刻するなら起こしてよ!!」

怒る葉子に、呆れた撫子は葉子の額にデコピンをした。

「友樹を見習いなさい。柔道の稽古で早く行ってるんやで!
母さんに、何でも頼ってちゃ葉子は駄目人間になっちゃうわ」

そして葉子に、弁当とペットボトルを渡した。

「早く行きや!」

「・・・いってきまーす」

葉子は、拗ねながら学校に向かった。




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