安池一家
□四章
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「・・・豊永さん、帰って来ないね。」
(嫌な予感がする・・・)
友樹が伊那との話を終えて、二時間は経っていた。
外は暗く、普段の豊永だったら直ぐに帰って来るのだが中々帰ってこない。
玲は、机に置いていた携帯を取り豊永に電話をした。
《只今、電話に出ることが出来ません。ピーっという発信音の後に・・・》
豊永は、出なかった。
『嫌な予感が当たったかも知れない!!』
玲は、慌てて車庫に向かった。
友樹も玲について行った。
『あの人っ何か言ったみたいだな!!』
シャッターを上げて、車を開けると運転席に座った。
慌てて友樹が、助手席に座ると直ぐに車を起動させて運転した。
(いつも確認してくる兄さんがっ凄く焦ってる)
友樹は、シートベルトを装着しながら考えた。
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