安池一家
□一章
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葉子の着替えを待ってから、二人は下に向かった。
「父さん、おはよう。」
「パパ!おはよう」
リビングに向かった二人は、先程下から呼ばれた男性に挨拶をした。
男性安池友は、リビングにある長い机についている椅子に座っていた。
「おはよう。葉子、友樹入学おめでとう。」
二人に微笑み、カップの中に入っているコーヒーを飲んだ。
「露子姉さんに挨拶をしたか?」
友に言われて二人は慌てて仏壇に向かった。
チーンッチーンッ
友樹が最初に、仏壇の前に座りリンを2回鳴らし合掌をした。
友樹が終わると、葉子も同じように仏壇での挨拶をした。
(露姉ちゃん見てますか?私、やっと中学生になったんだよ?露姉ちゃん、私と友樹を見守っていて下さい。)
心の中で、仏壇の横に置いてある露の写真と話した。
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