相談師物語
□涙を流して、罪流せず
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「・・・何処?」
意識が戻ってきた露は、自分が寝転がっていた場所を見た。
そこは色とりどりの花が咲いていた。
何故だか暖かい風が頬を優しく当たり自分が生きているかのようにも思えた。
「・・・此処は、亡くなる前に来る場所。この先に行くとこの場所には行けるけど、君は2度と生き返れない。」
誰かの声が聞こえ、露は後ろを振り返った。
そこには、男なのか女なのか分からない美しい人が立っていた。
「早く選択をした方がいい。君の場合、事故で亡くなりかけているから」
無表情ながら露に聞いてくる人に、露は焦っていた。
「はるちゃんがいるなら、私はっ謝りたい。それに、生き返っても私はまた同じ事を繰返しそう。」
暗い表情になる露を見かねてか、露の前に何かが写った。
「君は、嘘を吐いた。小さな嘘をが大きな罪を作ったんだ。」
そこには、亡くなる前の遥の姿があった。
「・・・罪を流す気なんてない。私は、はるちゃんに会いたい!!」
大きな声で言った露を見て、男なのか女なのか分からない人は後ろを振り向いた。
「遥、良かったじゃないか。君の優しさは、彼女にも通じていたじゃないか。」
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