相談師物語

□一章
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『ばっか・・』

晴紀に呆れながら言おうとしたら、途中で独特なローファーの音が響いた。


「紅谷さん?」

晴紀が問い掛けたが玲は晴紀の口を塞ぎ小声で

『客だ・・・・文さんは手帳準備をお願いします』


と用件だけを言いローファーの鳴る方をじっと見つめた。

紫色の髪をし黒いスーツを着た男性が玲の前で止まった。


『お客様ですね?』

玲がフード越しに男性を見た。

「紅谷・・・・さんで合ってますか?」

男性が玲にそう聞いた。
玲は机に右手を置き男性の方をじっと見た。

『そうですよ・・・・相談師の紅谷ですよ・・・・貴方の氏名、年齢、職業、後は何に困ってここまで来たのか言って下さい、文さん』


玲は晴紀を呼んでアイコンタクトで手帳に書けと言った。



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