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□ココア大戦
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・おふざけです
・音也がトキヤを好きすぎてふしだらです
＊
「トキヤートキヤー、ん」
「……なんです」
「んもー鈍感だなー。んー、ちゅうだよー」
「なっ！ばかな、破廉恥ですよ音也！」
「とかいって、この手はなにぃ？がっちりホールドしてくれちゃってぇ。えへへ」
「これはっ！じょっ条件反射といいますか」
「自然と手が出ちゃう程なんだぁ、えへへ。トキヤ、だいすき。キスして？」
「はぁ。……。ちゅ」
「ちゅっ、ちゅちゅ」
「ん……ん、……ん、んん？は、離れなさい音也」
「ん……、もっと、もっとぉ」
「待ちなさい。あなたココアを飲んだでしょう。ポテトチップとチョコとアイスを食べた後だというのに」
「えっ」
「飲んだあとが残っていますし、口の中が甘ったるいのが何よりの証拠です」
「え、えへ」
「あんなにカロリーをおさえろおさえろ言っているにも関わらずあなたという人は……。しばらくデザートは抜き、ココアも没収、キスもお預けです！」
「えーーっ！ じゃ、じゃあえっちは？ えっちはぁー？」
「もってのほか！！」
＜二日後＞
「どうした一十木。ため息などついて」
「…はあ。つらい…」
「ど、どうしたのだ。本当に具合でも悪いのか？」
「ううん。…お菓子はさ、我慢できるんだ。夕飯いっぱい食べてれば大丈夫。でも、俺…」
「？」
「だめだよ…トキ…いや、好きな人に触れなくて、キスもできなくて、それがこんなに辛いなんて思わなかった…こんなの酷いよ…」
「…よく事情は分からんが辛いのだな。よしよし。ほら、撫でてやるから落ち着くがいい」(まいちゃんで慣れている)」
「…ふええ…マサあ…むぎゅー」
「(ばたん)――っ！な、何を…！」
「おお、一ノ瀬。ちょうどよかった、今一十木が…」
「へ？トキヤ？」
「(がしっ)…行きますよ」
「え？トキヤ？わあ引っ張らないでよ！いて、いててて」
「…何だったのだ？」
「はぁ、はぁ……」
「いだ、いだだ！と、トキヤ、力強すぎ、ぐるじ……うわあっ！（どたーん）」
「あなたという人は……あなたという人は！ 誰の目に触れるかも知れぬところで白昼堂々浮気ですか！ あなたが人気者なのは知っています、ですが！ なにもあんっ、あんなに堂々と、堂々と……！」
「え、えっ、なに、浮気？」
「あなたがその気なら私にも考えがありますええありますとも」
「えっちょ、どこ行くのトキヤ！」
「私も私の連れのところに帰るまでですよ！」
「え…、ええーーっ！？」
「というわけで入れてください」
「なんでオレがイッチーの連れなんだよ……」
＜十分後＞
「…はあ、なるほど。オーケー流れは分かった」
「ご理解頂けましたか」
「いや流れだけ。で？イッチーは俺とどうしたいの？」
「は？決まっています。同じことをして音也に私の気持ちを理解してもらうまで」
「(今イッキここにいないだろ…)はあ…」
「では(ずいっ)」
「ち、ちょっと待てよ、な？」
「(ばたん)…！？」
「あ」
「あ」
「…邪魔をした(ばたん)」
「わっ！ちょっと待てよ聖川！おい！待てって！(ばたばた)」
「ポツーン」
「トキヤー！ トキヤー！ ごめんマサ、レン、トキヤここに来て」
「なんなのだ貴様は誰彼構わずちょっかいを出すのか！ 女だけにとどまらず男、それも俺も知っている奴にまで！」
「ごか、誤解だ聖川！ というか今回の場合手を出されかけたのは明らかにオレ」
「黙れ！ 発情したまま寄ってくるな！」
「まったく騒々しい！ 感傷に浸る間もないではありませんか！ 大体聖川さん、あなたは音也と」
「いたーっ！！」
「はっ音也！ レン！ 何をしているのですレン！ 先程話したとおりです、作戦を決行しますよ！」
「この状況で！？ ちょ、全員落ち着けよ！」
「（バターン）うっせーお前ら！今何時だと思って…はあ！？れ、レン、何してんだよ？ 」
「何ってイッチーに襲われて、やめ、わああ」
「お前という男は…！目の前でも見境なしか！」
「落ち着いてよく見ろって！逃げてるだろ！」
「トキヤは俺が捕まえる！もう離さないから！」
「わあ、追いかけっこですか？ふふふ、僕も入れてくださあい！」
「いや、どう見ても違うだろ…」
「聖川さん！ あなたは音也と人目をはばからずに抱き合っていたかと思えばレンにも手を伸ばすんですか！ なんなんです！ あなたは誰が好きなんですか！」
「一ノ瀬、お前は何か勘違いをしている！ 抱き合ってなどいない、もとはといえばお前が一十木を不必要に遠ざけるから！」
「オレは聞きたいな、お前の心がどこにあるのか（ズタボロ）」
「おっ、俺のことなど今は関係なかろう！」
「俺知ってるよ！ マサは、レンが好き！ レンはマサが好き。俺は、トキヤが好きだよ」
「僕は翔ちゃんが好きでむぐぐ」
「余計なこと言わんでいいっ」
「トキヤは……？ トキヤは、誰が好き？」
「音也……トゥンク」
「このままじゃらちが明かないな。なら、オレから言おうか？本当の気持ち…」
「神宮寺…」
「聖川…」
「頭にネクタイが絡まっているではないか。見苦しい」
「……」
「音也、私もあなたのことを…」
「トキヤ…ね、ぎゅってしよう？俺トキヤが足りないよ…」
「ええ、私もです…音也……ん？」
「え？」
「何です？これは(襟元にチョコ)」
「あっこれはさ、えーと、さっきリンちゃんの手伝いしたら「お礼よん」ってチョコバーもらって…だ、だって断るのも悪いし！」
「…殊勝に我慢してるのかと思えば…」
「してたよしてたんだよさっきまで！あっトキヤどこ行くの！？トキヤー！」
「翔ちゃんだーいすきっ！」
「馬鹿なにしてんだよ離…むぐっ…く…くるし…ぐえっ」
ＥＮＤ
2012.01.11＊