短編小説

□後先の事を良く考えて行動しましょう。
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とある昼下がり…
銀時は万事屋でジャンプを読みながらウトウトしていた。

バサッとジャンプが顔に落ちてきてきて

「オイッ!てめー」


と、いつも人の睡眠を邪魔してくる神楽に文句を言ってやろうと思ったが、どうやら自分が頭の上で読んでいたジャンプを離してしまっただけのようだ。

いってーと体を起こす。
痛みで一瞬にして眠気がふっとんだ。


ふと周りを見渡すが、人の気配が全くない。
そういえば神楽は昼ご飯を食べて出掛けて行ったっけ…
新八は…ライブだったかな?


時計を見ると午後3時…おやつの時間だ。冷蔵庫を覗き込むが、とっておいたはずのミルクプリンが消えている。

「はぁ!?まじかよ…あいつ!」


犯人は一人しか居なかったが、怒りをぶつけるにも、当の本人はここには居ない。

「あ〜。ったく」

何より今は糖分が欲しい。
そういえば今日俺、夕食の当番だった…。

ちょっくら行ってくっか…


銀時はしぶしぶとブーツを履き3時のおやつと夕飯の材料をを求めて万事屋を出発した。



***




いい天気だな〜

スーパーまでの道のりをフラフラ歩いていると公園にさしかかった。



いつも神楽が近所の子と遊んでいる公園だ。


丁度良い…
プリンの文句を言ってやろうと思い公園を覗き込んだ


あれ?



そこには見覚えのある隊服を着た神楽…


ベンチには、例の如くサボっていたのだろうか……
…寝起きの様子のサド王子が一人。


「チャイナァ、そりゃ卑怯ですゼィ」

変てこなアイマスクを外しながら言った。

「フン、ここは歌舞伎町の女王の縄張りネ、私のデリバリーでのんびり昼寝してる奴が悪いアル」

「…いや、それテリトリーね」コソっと銀時が突っ込む。


どうやら神楽はサド君が寝ている間に傍らに置いてあった隊服の上着を盗み、現在は人質(服質か?)としてちゃっかりチャイナ服の上から着ているようだ。



「俺が隊服に遠慮して切りかからないとでも思ってんですかィ?あいにくそんなに優等生じゃないんでィ。」

そう言って刀に手をかけた。



「フン上等アル」

神楽も傘を構える。


睨み合う二人。




ジリジリとした雰囲気…






(ねぇねぇ?ここ公園だよね?なにこの西部劇みたいな雰囲気)

…ツッコむ俺…。

その瞬間…


何が合図だったのか分からないが、二人は同時に動いた!


キンキンキンキン!!

キンキンキンキン!!



刀と傘が交わる音。


(・・・ってかあの傘どんだけ丈夫なんだよ。)


パァンパァンパァン!!
キンキンキン!!



(出た!あの傘ピストルにもなるんだよな・・・こえぇ〜。
ってか何で総一郎くん刀で弾全部切ってんの?すごくね?この二人レベル高くね?)



「ほわちゃぁぁぁぁ!!」

「とうっ!!!」







(もういいや、かえろ・・・。)

プリンの文句も言ってやろうと思ったが、ここで参戦したら確実に無傷では帰ってこれないと察し、その場から立ち去った。





(子供の遊びに大人が口出しするもんじゃないですからね〜…。


……でもアレだな、ああゆうのは控えるように注意しなきゃな…

…でもあいつなら大丈夫じゃね?…

…いやいやそうゆう問題じゃないよ、だって一応女だしね………

……いやいやいやいや女か?ガキだよガキ!ガキは元気に外で遊べばいいの!!うん、そうだ!そうそう。



ブツブツと言いながら自分自身を納得させ、気がつくと万事屋に到着していた。


そして、外出した本来の目的を忘れていたことに気付いたのは、万事屋に着いて暫くたってから…冷蔵庫の扉を開けた時だった。


しぶしぶと再び買い出しに出掛けたが、今回は公園の前を通らない道のりを使ってスーパーに向かって歩いていた。






***
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