短編小説

□疑惑
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「えっ!」


新八の驚く声で目が覚めた。

昨日も長谷川さんと飲みすぎちゃって、帰ってきたのは明け方…。


まだ寝ていたいところだが、何やら襖の向こうでは深刻そうな話をしている万事屋従業員達…

…って言っても新八と神楽なんだけどね。



「神楽ちゃん、それホントに?」


「ウン…もう3ヵ月アル…。どうしていいか分からないアル」


「誰かに…相談したの?」


「ウウン…」



俺の眠気が一気に引いていくのが分かる。

むしろ寒気がしてきた…

これって…


「ちゃんと向こうのご家族にも話をしないと…」


「分かってるアル…
でも何言われるか分からないネ…」


「そうだけど…このままじゃ、なにも解決しないよ…」


「わたし、この子を守りたいアルっ!」



決定的だった…


神楽が…



…妊娠した…。



俺はすぐに着替えると、木刀を持って襖を思いっきり開けた。








「相手は誰だ!
サド王子か!マヨ野郎か!まさか…ヅラじゃねぇだろうなぁ!」



「あ、銀さん。丁度いいところに…」





新八…
テメーはなに冷静に話しちゃってんの?

万事屋の一大時だぞ!?





「俺は許さねーからな…ぜってー認めネェからな!」








「でも、そうは言ってもやはり飼い主として責任があるじゃないですかか…」







「飼い主だぁ?関係ねぇよそんなもん、うちの神楽に……

…え?

飼い主?」


「定春が知らない間に妊娠させちゃったアル…もう3ヵ月ネ…」


そう言う神楽の横には、定春に寄り添うように見たことのない可愛いらしいワンちゃんが一匹…。





犬のはなしぃぃぃ?




紛らわしい話してんじゃねーよ!バカヤロー!
「そういえば銀さん、さっきマヨとかサドとか言ってましたけど真選組がどうかしました?」


ギクッ





「ヅラとも言ってたアル」


ギクギクッ





「うちの神楽とか何とか…」






二人の視線が痛い…




「あはははははー

まだ昨日の酒がぬけてないのかなぁー…

銀さんもう少し寝るわー」
そう言って和室に逃げ込んだ。






もう少し最後まで人の話を聞いてから行動するようにしたいなぁと思いました。




って、
作文ンンンンンん?




おわり

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