ivent


□2012カカ誕
1ページ/7ページ

カカ誕〜2012〜



※微裏注意


(9月15日)



――0:23




「あ……」


壁にかかった時計に気付いて、ナルトは涙で滲む目を瞬かせる。

ずっと注意して何度も見ていたのに、気づけば針はさっき見た時から半刻以上も進んでいた。


「どうした?」


覆いかぶさっていたカカシが逸らされたナルトの目線を追う。

そして日付が変わっていることにカカシも気づいて、ああ…と小さく呟いた。


「カカシ先生……誕生日、」


ナルトが口を開きかけたが、それよりも早くカカシはナルトの唇を己のそれで塞いだ。


(ごめんナルト……)


カカシが止めていた腰をゆらりと動かすと、ナルトは切なげに顔を歪める。


「あ、ンッ!」


カカシは相変わらず敏感な反応をするナルトに口の端を上げた。

そのまま口付けて、深く長く、じっくりとキスを与えていく。


「はぁ……っせんせ……」

「……まだ終わってないよ?」

「あ、あぁッ……!」


甘い声と潤む瞳に気を良くしたカカシは、行為に再び溺れ始めた。


“おめでとう”


その言葉をあえて遮ったことにナルトが気づかないように。

そして自分自身も、そのことを忘れる為に。





***


  
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ