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□2012カカ誕
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カカ誕〜2012〜
※微裏注意
(9月15日)
――0:23
「あ……」
壁にかかった時計に気付いて、ナルトは涙で滲む目を瞬かせる。
ずっと注意して何度も見ていたのに、気づけば針はさっき見た時から半刻以上も進んでいた。
「どうした?」
覆いかぶさっていたカカシが逸らされたナルトの目線を追う。
そして日付が変わっていることにカカシも気づいて、ああ…と小さく呟いた。
「カカシ先生……誕生日、」
ナルトが口を開きかけたが、それよりも早くカカシはナルトの唇を己のそれで塞いだ。
(ごめんナルト……)
カカシが止めていた腰をゆらりと動かすと、ナルトは切なげに顔を歪める。
「あ、ンッ!」
カカシは相変わらず敏感な反応をするナルトに口の端を上げた。
そのまま口付けて、深く長く、じっくりとキスを与えていく。
「はぁ……っせんせ……」
「……まだ終わってないよ?」
「あ、あぁッ……!」
甘い声と潤む瞳に気を良くしたカカシは、行為に再び溺れ始めた。
“おめでとう”
その言葉をあえて遮ったことにナルトが気づかないように。
そして自分自身も、そのことを忘れる為に。
***