夢物語
□ご褒美
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家に着くと。
「おー、悠菜来たか。待ってたさー。こっちこっち」
いつものように部屋に入ると。
机の上には教科書とノート、筆記用具。
「もしかして…宿題やってたの?」
「おう!」
「まだ出来てなかったの?」
「…うん」
なんか気まずそうな顔。
「じゃあ私がいたら邪魔じゃない。なんで呼んだの?」
「あとちょっとで出来るし」
「ほんとに?」
コクリと頷いて。
「ほんとに」
「私、手伝わないよ?」
「いらん」
「ほんと?手伝わなくていいんだよね?」
「おう!だから、適当になんかやってれ」
予想外に力強い返事が。
「う、うん……」
よくわかんないけど、手伝わなくていいって言うし、その辺にある本でも読んで待ってる事にした。